アニメ『Dr.STONE』は、第4期『SCIENCE FUTURE』第3クールをもって2026年6月に完結しました。この記事では、千空たちの物語と主要な発明、石化の謎を時系列で総復習します。
文明ゼロの石の世界から、最後は宇宙へ。改めて並べてみると、とんでもない距離を歩いてきた物語です。
火、鉄、抗生物質、携帯電話、船、飛行機、ロケット――。発明の数だけ仲間との出会いがあり、失敗の数だけ人類の未来が少しずつ形になっていきました。
この記事は、アニメ第4期最終話までの重大なネタバレを含みます。
これから初めて視聴する人は、第3期までの項目で止めるなど、読み進める範囲にご注意ください。
- 『ドクターストーン』第1期から第4期までのあらすじ
- 千空たちが作った代表的な科学発明
- 科学王国の主要メンバーと役割
- 石化装置メデューサとホワイマンの正体
- 第4期が「5期」ではなく最終シーズンである理由
- アニメ最終回が描いた人類再生の答え
それでは、3700年以上の時を越えた人類再生の旅を、もう一度ゼロからたどっていきましょう。
ドクターストーンとは?石化世界で文明を再建する科学冒険物語
『Dr.STONE』は、全人類が謎の光によって石化した世界を舞台に、高校生の石神千空が科学文明をゼロから作り直していくSFサバイバル作品です。
原作は稲垣理一郎さん、作画はBoichiさん。2017年に『週刊少年ジャンプ』で連載が始まり、本編はコミックス第26巻まで、後日談を収録した第27巻も刊行されています。Shonen Jump+2Shonen Jump+2
物語の出発点は、現代の地球を包み込んだ正体不明の光でした。
光を浴びた人間は、一瞬ですべて石へ変わります。道路も建物も機械も、使う人を失った文明は長い年月の中で崩壊。地球は森に覆われ、数千年後には人工物のほとんどが姿を消していました。
そんな世界で目を覚ましたのが、科学を愛する高校生・石神千空です。
千空は石化している間も意識を保ち、秒数を数え続けていました。目覚めた時点で、石化からおよそ3700年が経過していると把握できたのも、その途方もない執念があったからです。
普通なら、見渡す限りの森を前にしばらく座り込みたくなります。少なくとも私は座ります。
しかし千空は、文明が消えた事実に絶望するより先に、人類を科学の力で復活させる計画を始めました。
ドクターストーンの魅力は「科学が魔法にならない」こと
『Dr.STONE』では、現代の道具が都合よく残されているわけではありません。
ガラスが必要なら、砂や鉱物を集めて炉を作る。薬が必要なら、原料を探し、何段階もの化学反応を積み重ねる。通信機を作るにも、電気、金属加工、真空管などの技術を一つずつそろえなければなりません。
完成品だけを見れば魔法のようでも、そこへ至る道は驚くほど地道です。
この作品が伝える科学の本質は、一人の天才が奇跡を起こすことではありません。知識を受け継ぎ、試し、失敗し、協力しながら再現可能な道を作ることにあります。
だから発明が完成する瞬間、私たちは機械そのものではなく、その裏側に積み重なった人間の時間に胸を動かされるのでしょう。
ドクターストーン4期までの物語を時系列でおさらい
アニメ『Dr.STONE』は、次の順番で展開しました。
シリーズ 主な内容 文明再建の段階
第1期『Dr.STONE』 千空の復活、石神村、科学王国の誕生 生活・医療・電気
第2期『STONE WARS』 科学王国と司帝国の決戦 通信・輸送・情報戦
テレビスペシャル『龍水』 七海龍水の復活、船造りの準備 航海・経済・気象
第3期『NEW WORLD』 宝島への航海、石化装置の獲得 海洋技術・石化研究
第4期『SCIENCE FUTURE』 アメリカ・南米・世界一周・月面計画 航空・宇宙・全人類復活
第1期|千空の復活と科学王国の誕生
第1期では、千空と親友の大木大樹が石化から復活し、人間を元に戻す復活液の研究を始めます。
やがて大樹が思いを寄せる小川杠、霊長類最強と呼ばれる高校生獅子王司も復活しました。
ところが、千空と司の考える新世界の形は大きく異なります。
千空は、善人も悪人も区別せず、全人類を復活させることを目指しました。一方の司は、既得権益を持つ大人を排除し、若く純粋な人間だけの世界を作ろうとします。
科学文明を復活させようとする千空と、旧文明の再生を拒む司。
この対立によって、物語は単純なサバイバルから、どのような社会を再建するのかを問う物語へ変わっていきました。
司に首を折られた千空は、一度死亡したように見えます。しかし首筋に残っていた石化部分の修復作用によって復活。その後、司たちと別れた千空は、コハクに助けられ、石神村へたどり着きます。
村で出会ったのが、鉱石集めと実験を繰り返していた少年クロムです。
クロムは体系的な科学知識を持っていません。それでも自然を観察し、試行錯誤によって現象を見つけていました。
千空にとってクロムは単なる弟子ではなく、科学が一度失われても、好奇心さえあれば再び生まれることを証明する存在です。
ルリを救うためのサルファ剤作り
第1期前半の大きな目標は、病に苦しむ巫女ルリを救うことでした。
千空たちは抗菌薬であるサルファ剤を作るため、鉄、ガラス、硫酸、電気などを順番にそろえていきます。
一つの薬を作るために、必要な道具を作るための道具を作り、その道具を作るための設備まで作る。
この果てしない科学ロードマップこそ、『Dr.STONE』の面白さが最初に爆発した場面でした。
完成した薬によってルリの病気は肺炎だと判明し、治療に成功します。
科学は大きな武器にもなりますが、第1期で最も強く印象づけられたのは、人の命を救う力でした。
百物語と石神村に残された千空の父の思い
ルリから語られた百物語によって、石神村の成り立ちも明らかになります。
人類石化の日、宇宙にいた6人の宇宙飛行士は石化を免れていました。その一人が、千空の養父石神百夜です。
地球へ帰還した百夜たちは子孫を残し、未来の人類へ知識と物語をつなぎました。
千空と百夜は3700年という時間に隔てられ、直接再会できません。
それでも百夜が残したものは、村の名前や百物語、人々の命を通して千空へ届きます。
ここが『Dr.STONE』の少し不思議なところです。時間を越える装置が登場しなくても、受け継がれた知識そのものが、過去と未来を会話させているのです。
第2期STONE WARS|科学王国と司帝国の戦い
第2期では、千空率いる科学王国と司帝国の全面対決が描かれます。
ただし千空の目標は、敵を倒すことではありません。犠牲者を出さず、情報と科学技術によって司帝国の人々を味方につけることでした。
科学王国が作った最大の切り札は、携帯電話です。
もちろん現代のスマートフォンではなく、真空管などを利用した大型の無線通信装置。それでも遠く離れた仲間と声を交わせる技術は、石の世界において圧倒的な力を持ちました。
あさぎりゲンは、歌手リリアン・ワインバーグが生きているように装い、司帝国の人々へアメリカが復興しているという偽情報を流します。
嘘を使うことには危うさもあります。
しかしゲンの役割は、ただ人をだますことではありません。戦えば失われる命を、言葉で守ることでした。
科学王国の戦い方が、力の強さだけではなく、通信、心理、交渉、工作の組み合わせで成立している点は非常に現代的です。
氷月の裏切りと千空・司の共闘
戦いの終盤、司の腹心だった氷月が本性を現します。
氷月は、選ばれた優秀な人間だけを復活させるべきだと考えていました。司の理想以上に徹底した選民思想を持ち、その実現を阻む司へ致命傷を負わせます。
ここで千空と司は共闘しました。
異なる理想を持つ二人が、より極端な思想を前に並んで戦う。この構図によって、司は単なる敵役ではなく、守りたいものを持つ一人の人間として描き直されます。
重傷を負った司を救う医療技術は、当時の科学王国にはありません。
千空は司を冷凍保存し、石化と復活による修復効果が利用できる日まで命をつなぐ決断をします。
敵だった相手さえ、救う方法があるなら諦めない。
千空の合理性は冷たく見えることがありますが、その計算式から人間が切り捨てられることは、ほとんどありません。
第3期NEW WORLD|宝島で石化装置メデューサを獲得
司を救い、全人類を復活させるには、石化現象そのものを解明しなければなりません。
千空たちは石化光線の発生源と考えられる南米を目指し、外洋船ペルセウスの建造を始めます。
その前に復活させたのが、海運会社の後継者で航海能力を持つ七海龍水です。
龍水は自分の欲望を隠しません。
食べ物も船も人材も、世界中のものが欲しいと言い切ります。ただし彼の欲望は、他人から奪って独占する方向ではなく、全員が豊かになる未来へ向けられていました。
龍水の登場によって科学王国には、航海だけでなく、通貨、商取引、労働への対価という考え方も生まれます。
文明とは機械の集合ではありません。人が協力するための制度まで含めて文明なのだと、第3期はさりげなく示していました。
宝島で分かった石化装置の仕組み
ペルセウスで海へ出た一行は、百夜たち宇宙飛行士の子孫が暮らす宝島へ到着します。
しかし宝島では、宰相イバラが石化装置を利用して島を支配していました。
ここで登場したのが、後にメデューサと呼ばれる小型の石化装置です。
メデューサは音声命令によって石化範囲と作動時間を設定でき、指定された範囲へ石化光線を放ちます。さらに、石化した人間を復活させると、負傷や身体の損傷が修復される性質もありました。
この仕組みによって、司を復活させられる可能性が生まれます。
一方、通信装置を完成させた千空たちは、月から送られてくる謎の電波を捉えていました。
モールス信号で繰り返された言葉は「WHY」。
千空たちは送信者をホワイマンと呼び、その正体を突き止めるため月を目指すと決めます。
つまり、石化の発生源が月だと判明したのは第4期ではなく、正確には第3期へ至る流れの中です。
第4期は、月へ行くための世界規模の科学計画と、石化現象の起点である南米を巡る戦いを描いた最終シーズンとなります。
第4期SCIENCE FUTURE|アメリカから月面計画まで
『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』は、テレビアニメ第4期であり、シリーズの最終シーズンです。
全3クールで制作され、第1クールは2025年1月、第2クールは同年7月、第3クールは2026年4月2日から放送。2026年6月25日に最終話を迎えました。アニメ「Dr.STONE(ドクターストーン)」公式HP+2アニメ「Dr.STONE(ドクターストーン)」公式HP+2
検索では「ドクターストーン5期」と調べる人もいますが、公式上は5期ではありません。
第4期『SCIENCE FUTURE』の第3クールが、アニメ全体の最終章です。
第1クール|アメリカでDr.ゼノと激突
月面ロケットを作るには、大量の復活液が必要です。
復活液の原料となるアルコールを確保するため、千空たちはトウモロコシを求めてアメリカへ渡ります。
そこで出会ったのが、科学者Dr.ゼノと、狙撃手スタンリー・スナイダーでした。
ゼノは石化前、NASAに関わっていた高い知識を持つ科学者です。幼い千空が科学について質問していた相手でもあり、二人は師弟に近い関係にありました。
しかし、目覚めた後のゼノは科学技術によって人々を支配し、自らが導く世界を作ろうとしていました。
全人類のために科学を使う千空と、優れた科学者が統治すべきだと考えるゼノ。
二人は同じ科学を愛しながら、使い道の部分で対立します。
この対立は、司との戦いにも似ています。ただし今回は武力対科学ではなく、科学者対科学者です。
知識そのものには善悪がありません。誰のために、どのような目的で使うのかによって、科学の意味は変わります。
第4期が最後に問い直したのは、まさにその責任でした。
第2クール|南米で再び全人類が石化
アメリカを脱出した千空たちは、石化光線の起点である南米を目指します。
ゼノを人質として同行させながら、スタンリー部隊の追撃を受ける緊迫した旅が続きました。
その過程で、千空たちは石化現象が始まった場所へ到達します。
周辺には大量のメデューサが存在しており、全人類を石化させた光は一台の巨大な装置から放たれたのではなく、無数の小型装置によって引き起こされたことが見えてきます。
しかし追いついたスタンリー部隊との戦いで、科学王国は壊滅的な状況へ追い込まれました。
仲間を救うために選ばれた手段は、メデューサを地球規模で起動し、全人類をもう一度石化させることです。
石化はこれまで人類を滅ぼした災厄として描かれてきました。
ところがここでは、傷ついた仲間を未来へ運ぶための保存装置へ意味が反転します。
同じ技術でも、使う者の目的によって絶望にも希望にもなる。その描き方が、いかにも『Dr.STONE』らしいと感じました。
長い時間の後、スイカがただ一人復活します。
そして何年もの孤独に耐えながら、千空を復活させるための液体をゼロから作りました。
千空が一人で文明を始めた物語は、ここでスイカによって繰り返されます。
けれど、これは同じ場面の再現ではありません。
かつて守られる側だった少女が、科学を学び、人類を救う側へ成長したことを示す場面です。私は第4期の中でも、この時間が最も『Dr.STONE』という作品の本質に近いと感じます。
知識は、教えた人の手を離れた後も生き続ける。
千空がいなくても科学が途絶えなかった事実こそ、彼が築いた科学王国の最大の成果でした。
ドクターストーンの主要発明一覧|科学はどう進化した?
千空たちの科学は、便利な道具を増やしただけではありません。
発明の目的は、生存、医療、通信、移動、宇宙開発へと段階的に広がりました。
生活を取り戻した発明
初期に作られたのは、人間が生き延びるために欠かせない道具です。
- 火
- 石器や槍
- 陶器
- 衣服
- 保存食
- せっけん
- 滑車
- 水車
特にせっけんは、作品タイトルにも関わる重要な発明でした。
千空が科学の石、すなわち「Dr.STONE」と呼んだものの一つが炭酸カルシウムです。農業、建築、せっけんなど複数の用途を持ち、文明再建の基礎を支えます。
大発明ばかりに目が向きますが、人類の生活を本当に変えてきたのは、衛生や食料保存といった日常の技術でもあります。
命を救った医療の発明
科学王国の大きな転機となったのが、ルリを救うサルファ剤でした。
完成までには、次のような技術が必要になります。
- 鉄の精錬
- ガラス加工
- 発電
- 化学薬品の製造
- 精密な計量
- 安全に作業するための防護器具
薬だけを突然作ることはできません。
一つの医療技術の背後に、鉱業、工業、電力、加工技術がつながっている。その関係を目に見える冒険へ変えたことは、『Dr.STONE』ならではの功績でしょう。
人と人をつないだ通信技術
司帝国との戦いで活躍した携帯電話は、科学王国の戦略を大きく変えました。
その後も通信技術は進化し、レーダー、無線、GPSに相当する測位技術などが作られていきます。
通信は、離れた人の声を運ぶだけではありません。
情報を共有し、同じ目標へ向かう人数を増やす技術です。千空一人の知識が科学王国全体の力へ変わった背景には、必ず「つながる仕組み」がありました。
世界を移動するための乗り物
千空たちは、目的地が広がるたびに移動手段も進化させています。
- 蒸気機関を利用した自動車
- 気球
- 帆船ペルセウス
- モーターボート
- 潜水装備
- 飛行機
- バイク
- ロケット
徒歩で始まった旅が、最後には月まで届く。
こうして一覧にすると、文明史を数年間で走り抜けたような勢いです。科学ロードマップの前では、予定表というものがかなり小さく見えてきます。
科学王国の仲間たち|千空一人では文明を作れない
『Dr.STONE』の主人公は千空ですが、科学王国は天才一人の物語ではありません。
理論を現実へ変えるには、体力、技術、交渉、航海、戦闘、芸術、数学など、異なる才能が必要でした。
石神千空|科学王国の頭脳
千空は膨大な科学知識と計算能力を持つ一方、万能ではありません。
細かな工作にはカセキの技術が必要で、危険な場所ではコハクたちの力を借り、交渉ではゲンや龍水に任せます。
自分ができないことを理解し、適切な仲間へ預けられる点も、千空のリーダーとしての強さです。
大木大樹|圧倒的な体力と誠実さ
大樹は初期から千空を支えてきた親友です。
科学知識や戦闘能力ではなく、長時間働き続けられる体力と、誰も傷つけたくない誠実さを持っています。
派手な発明の陰には大量の採掘、運搬、農作業があります。文明再建が頭脳だけで成立しないことを、大樹は全身で示していました。
クロム|新世界から生まれた科学者
クロムは、千空から答えを教わるだけの存在ではありません。
自分で疑問を持ち、仮説を立て、ときには21世紀の知識にない方法を考えます。
ロケットを一方通行にする案へ反対し、全員が帰還できる方法を探そうとする姿には、クロム自身の科学者としての思想が表れていました。
千空が過去文明の知識を受け継ぐ科学者なら、クロムは新しい世界から未来を作る科学者です。
カセキ|理論を形にする職人
千空の設計を実物へ変えるのが、職人カセキです。
ガラス、歯車、エンジン、船、精密機器まで、必要とされるたびに技術の壁を越えていきます。
知識があっても、それを加工できる人がいなければ発明は完成しません。
カセキは、手仕事が科学と同じほど重要であることを教えてくれます。
コハク・司・氷月|科学を守る戦闘力
コハクは高い身体能力と判断力で、科学者たちが活動できる環境を守りました。
司と氷月も、敵対関係を越えた後は、それぞれの強さを人類の未来のために使います。
この変化は、科学王国が相手を倒して終わる組織ではなく、異なる価値観を持つ人間を仲間へ変えていく共同体であることを示しています。
ゲンと龍水|人を動かす技術
ゲンは心理と話術、龍水は航海技術と決断力で科学王国を導きます。
科学的に正しい計画でも、人が協力しなければ実行できません。
ゲンは人の不安や欲望を読み、龍水は欲しい未来を明確な言葉にする。二人は、文明再建には人間の感情を扱う力も必要だと教えてくれる存在です。
石化現象の真実とホワイマンの正体
ここからは、アニメ第4期最終話に関わる最大のネタバレです。
石化装置メデューサの正体は、宇宙から飛来した機械生命体でした。
メデューサたちは、生物を石化させ、復活時の修復作用によって寿命を延ばせる力を持っています。
彼らは知的生命体へ永遠に近い命を提供し、その代わりに自分たちの電池交換や保守をさせる共生関係を求めていました。
なぜ全人類を石化させたのか
メデューサたちは、人間に不死に近い能力を与えれば歓迎されると考えていました。
しかし人類にとって、突然すべての自由を奪われる石化は救済ではありません。
ここには、人間と機械生命体の決定的な価値観の違いがあります。
メデューサ側は、生命が長く続くことを最優先する。一方、人間は限られた時間の中で考え、選び、誰かと生きることにも価値を感じます。
善意に近い行動であっても、相手の意思を理解しなければ災厄になる。
最終局面が単純な悪との戦いではなく、異なる知性との対話になっている点が、この作品らしい結論でした。
ホワイマンが問い続けた「WHY」の意味
月から信号を送り続けたホワイマンは、人類がなぜ石化を受け入れないのかを理解できませんでした。
なぜ永遠の命を拒むのか。
なぜ効率の悪い方法で生きるのか。
なぜ再び科学文明を作り、自分たちのもとへ来ようとするのか。
ホワイマンの「WHY」は脅迫であると同時に、人間という生き物への純粋な疑問でもあったのでしょう。
そして千空は、その問いに感情論だけで答えません。
メデューサの能力を価値ある科学技術として認めながら、人類と協力する可能性を提示します。
未知の存在を恐れて破壊するのではなく、まず仕組みを知り、交渉する。
最後まで千空は、科学者としてホワイマンと向き合いました。
第4期第3クールと最終回|月面ロケットはどう完成した?
第4期第3クールでは、復活した千空がDr.ゼノと協力し、月面ロケットの開発を本格化させます。
公式の紹介でも、二人が最強タッグを組み、最高難度の月面ロケット作りへ挑む最終章であることが示されていました。アニメ「Dr.STONE(ドクターストーン)」公式HP+1
世界各地で必要な資源を集め、超合金、コンピューター、精密機器、ロケットエンジン、発射台などを整えていきます。
数学者SAIをはじめ、新たに復活した専門家たちの知識も加わりました。
ここまで来ると、千空だけが先生で、ほかの仲間が生徒という構図ではありません。
分野ごとの専門家が互いの知識を持ち寄り、一人では理解しきれない巨大な技術を完成させていきます。
現代文明も同じです。
私たちはスマートフォンのすべてを一人で作れなくても、多くの専門家が積み上げた技術を利用できます。『Dr.STONE』が描いた文明再建は、最後に「知識を共有する社会」そのものへ到達しました。
月へ向かったメンバーと地上に残った仲間
月面計画では、石化装置を利用した安全策も含め、さまざまな可能性が検討されます。
宇宙へ行く者だけが英雄なのではありません。
ロケットを設計する人、部品を作る人、資源を集める人、発射を支える人、帰還を待つ人。全員の仕事が一つでも欠ければ、月には届きません。
かつて千空は、誰もいない石の世界で一人、科学を始めました。
最終回で月へ届いた科学は、世界中の人間が力を合わせて作ったものです。
この対比こそ、シリーズ全体を通した最大の成長だと私は考えています。
私が考えるドクターストーンの核心|科学より先に人を信じた物語
『Dr.STONE』は科学を題材にしていますが、科学だけを信じる物語ではありません。
千空が最初に信じたのは、自分の知識だけではなく、大樹なら必ず意識を保ち、復活すると考えたことでした。
クロムの好奇心を信じ、カセキの技術を信じ、ゲンの交渉力を信じる。
敵だった司、氷月、ゼノにさえ役割を渡します。
科学は再現性を重視する分野ですが、人間の行動は計算通りにならないことも多い。それでも千空は、人の能力を見つけ、任せ、失敗したら次の方法を考えました。
だから科学王国の本当の強さは、発明品の多さではありません。
異なる人間が、それぞれの得意なことを持ち寄れる仕組みを作ったことにあります。
石化は「停止」ではなく「継承」を際立たせた
石化は、人間の時間を強制的に止めます。
その一方で、作品の中では知識や意志が、個人の寿命を越えて受け継がれていきました。
百夜から千空へ、千空からクロムやスイカへ。そして再建された文明から、次の世代へ。
人間は一人では3700年を生きられません。
けれど、言葉、技術、物語を残せば、未来の誰かが続きを始められる。
メデューサが与えようとした永遠の命に対し、人類が示した別の永遠は、自分自身が残り続けることではなく、誰かへ渡していくことだったのかもしれません。
最終回の先に残された科学の夢
原作本編の終盤では、千空たちは石化現象を覆すだけで満足せず、さらに途方もない研究へ向かいます。
その姿勢は最初から変わりません。
答えを得たら終わりではなく、答えから次の疑問が生まれる。科学に完結という言葉が似合わないのは、世界にまだ知らないことが残っているからです。
静かな最終回でした――と書きたいところですが、実際には人類史級の計画が次々に始まり、しずくの頭もあまり静かではありません。
ただ、物語が終わっても千空たちが研究を続けていると思えることは、少しうれしい余韻でした。
エンドロールの先にも、彼らの実験音だけはずっと響いているように感じます。
ドクターストーン4期までの物語まとめ
『Dr.STONE』は、全人類が石化した世界で、石神千空が科学文明をゼロから再建する物語です。
第1期では石神村と科学王国が生まれ、第2期では司帝国との思想対決、第3期では宝島で石化装置メデューサを獲得しました。
第4期『SCIENCE FUTURE』では、アメリカのDr.ゼノとの科学対決、南米での再石化、世界規模の素材集め、月面ロケット開発を経て、ホワイマンと石化現象の真相へ到達します。
検索で「5期」と呼ばれることもありますが、アニメは第4期第3クールが最終章です。
火を起こすところから始まった科学は、最後には月まで届きました。
けれど、その距離を進めたのは千空一人の頭脳ではありません。石を集めた人、鉄を打った人、船を動かした人、言葉で仲間を増やした人。数え切れない手が、文明を再び動かしました。
世界が一度止まっても、知りたいと思う人がいる限り、物語はまた始まる。
『Dr.STONE』が最後に残したのは、完成した文明ではなく、次の疑問へ手を伸ばす人間の姿だったのだと思います。
よくある質問
ドクターストーンのアニメ5期はありますか?
2026年7月時点で、テレビアニメ第5期の発表はありません。
『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』は第4期にあたり、全3クールで制作された最終シーズンです。第3クールは2026年4月2日に放送を開始し、同年6月25日に最終話を迎えました。アニメ「Dr.STONE(ドクターストーン)」公式HP+1
ホワイマンの正体は誰ですか?
ホワイマンの正体は、石化装置メデューサと呼ばれる機械生命体の集合です。
人類へ永遠に近い命を与え、保守や電池交換を担わせようとしていましたが、人間との価値観の違いから石化は災厄となりました。
ドクターストーンは何期まで見れば完結しますか?
第1期、第2期、テレビスペシャル『龍水』、第3期『NEW WORLD』、第4期『SCIENCE FUTURE』の順に見ると、アニメの物語を最後まで追えます。
第4期は3クール構成のため、途中で終わったように見える場合は、第3クールまで配信されているか確認してください。
原作漫画は何巻までありますか?
原作本編の完結巻は第26巻です。
その後、第27巻には本編完結後を描くエピソードが収録され、千空たちがさらに大きな科学の課題へ挑む姿を読めます。Shonen Jump
ドクターストーンのシリーズはどこで配信されていますか?
配信先や無料配信の有無は時期によって変わります。
最新の対応サービスは、TVアニメ『Dr.STONE』公式サイトや各動画配信サービスの作品ページで確認してください。




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