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【ブラッサム第28話感想】珠はなぜ自分を責めた?

赤ちゃんを失った悲しみを抱えながら北へ向かう大正時代の夫婦のイメージイラスト ブラッサム
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珠が自分を責めたのは、誰かに責められたからではありません

待ち望んだ赤ちゃんを失い、行き場のない悲しみが「うちが死なしてしもうた」という自責に変わったのです。第28話は、保の「違う」という短い言葉で責任を否定しながら、悲しみだけは急いで消そうとしませんでした。

作りかけの肌着に触れた瞬間、珠の時間はまた、あの日へ戻ってしまいました。

『ブラッサム』第28話が描いたのは、立ち直る強さではありません。立ち直れない人の隣に座り続けること。そして、悲しみを置き去りにせず、新しい土地へ運んでいくことでした。

ブラッサム第28話あらすじ|珠と保が赤ちゃんを失う

1919年(大正8年)1月。早産のあと、珠と保の赤ちゃんは産声を上げることなく亡くなりました。珠は床に伏し、「抱っこしたんよ」「お人形みたいじゃった」「どこに行ったんだろうね、あの子」と、途切れ途切れに保へ語ります。

保や大家の辰五郎、マキは、珠を励まして前へ進ませようとはしません。ただ食事を運び、そばにいて、珠の時間が再び動き出すのを待ちます。

少しずつ日常を取り戻し始めたころ、珠は引き出しにしまっていた赤ちゃんの肌着を見つけました。そこで初めて、こらえていた涙と自責の言葉があふれます。珠を抱きしめた保は、大学を卒業するのを待たず、二人で札幌へ移ろうと提案しました。

珠はなぜ「うちが死なしてしもうた」と自分を責めた?

作りかけの赤ちゃんの肌着を前に悲しみを抱える大正時代の女性のイメージイラスト
作りかけの肌着は、珠が待っていた未来そのものでした(イメージ)

珠の言葉は、医学的な原因を語ったものではありません。突然失われた命に理由を見つけられず、「母親である自分が守れなかった」という思いにのみ込まれた言葉です。

第27話までの珠は、仕事を辞め、東京の文芸仲間へ別れを告げ、母になる準備を進めていました。小説を書く未来よりも、まず赤ちゃんとの暮らしを選んだばかりです。注いだ愛情が大きいほど、「別の選択をしていれば」という答えのない思いも強くなります。

けれど、早産と赤ちゃんの死を珠一人の責任にする根拠は、作中にはありません。保が涙を流しながら「違う」と否定したのは、珠の悲しみを否定したのではなく、珠が背負おうとした罪だけを否定するためだったのでしょう。

保の「違う」は、励ましではなく責任の否定

「元気を出して」でも、「忘れよう」でもない。保が選んだのは、たった一言の「違う」でした。

悲しみのただ中にいる人へ、正しい説明を重ねても届かないことがあります。保は言葉で珠を説得せず、震える肩を抱きしめました。珠の痛みを取り上げるのではなく、その重さを二人分の腕で支えようとした場面に見えます。

作りかけの肌着が呼び戻した「いるはずだった未来」

肌着がつらいのは、それが過去の遺品ではなく、珠がこれから使うつもりで縫っていたものだからです。

そこには、赤ちゃんを抱く手も、札幌で始まる三人の暮らしも縫い込まれていました。目の前の小さな布は、もう訪れない未来を具体的な形で珠へ差し出します。だから珠の涙は、赤ちゃんとの別れだけでなく、「母になるはずだった自分」との別れでもあったのでしょう。

Xの公開投稿でも、「珠のせいではないと言われても自分を責めてしまう」「悲しみを急がず描いたことに意味がある」「珠が自分を少し離れた場所から見ているようだ」といった受け止めが見られました。個々の感想を視聴者全体の総意とはできませんが、責任探しよりも、悲しみの描き方に心を動かされた人がいたことは分かります。

週タイトル「ふたり、北へ」が第28話で持った意味

赤ちゃんを迎え、三人で北へ向かうはずでした。それでも週タイトルは、最初から「ふたり、北へ」です。

この「ふたり」は、赤ちゃんの存在を数から消す冷たい言葉ではありません。喜びだけでなく喪失も抱えた珠と保が、夫婦として同じ方向を選び直す言葉だったのではないでしょうか。

保が大学卒業を待たずに札幌へ行こうと決めたのも、場所を変えれば悲しみを忘れられると思ったからではないはずです。肌着を見るだけで時間が巻き戻る部屋から珠を連れ出し、二人の暮らしをもう一度つくる。そのために、自分の予定を変える決断でした。

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ブラッサム第29話予想|札幌で珠は日常を取り戻せる?

雪の鉄道駅から北へ旅立つ大正時代の夫婦のイメージイラスト
悲しみを消すのではなく、二人で抱えて北へ向かいます(イメージ)

【公開済みあらすじ】第29話では、珠と保が卒業を待たず札幌へ移住します。保は正吾の勤める銀行で働き始め、珠は正吾の妻・浪江や近所の女性たちと交流しながら、少しずつ日常を取り戻します。そして浪江の勧めで、自宅で仕立て屋を始める予定です。

【考察・予想】仕立て物は、赤ちゃんの肌着を縫った記憶とつながる仕事です。最初は針を持つことさえ珠には痛みかもしれません。それでも、自分の手が誰かの暮らしに役立つ経験が、失われた自信を少しずつ戻すのではないでしょうか。

札幌は「忘れるための土地」ではなく、悲しみを抱えたままでも暮らしを作れると知る土地になりそうです。

よくある疑問

珠の赤ちゃんは亡くなったのですか?

はい。第28話では、早産となり、赤ちゃんが産声を上げることなく亡くなったことが描かれました。

保は大学を中退するのですか?

第28話で保は、卒業を待たず札幌へ移る決断を珠へ伝えました。第29話の公開済みあらすじでも、保が札幌の銀行で働き始めることが示されています。

この記事のまとめ

  • 珠と保の赤ちゃんは早産で亡くなった
  • 珠の自責は、原因の説明ではなく行き場のない悲しみの表れ
  • 保の「違う」は、珠の悲しみではなく罪悪感を否定する言葉
  • 二人は大学卒業を待たず札幌へ移り、新しい暮らしを始める

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