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『薬屋のひとりごと』アニメ3期の原作はどれ?小説と漫画の違いも解説

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『薬屋のひとりごと』アニメ3期の原作巻は公式未発表ですが、第2期の続きにあたるヒーロー文庫版小説第5巻から読むと物語がつながります。

第3期は2026年10月2日(金)から分割2クールで放送予定。公式PVには小説第5巻と重なる要素が登場しており、過去2期の進行ペースから、第5〜6巻が中心になる可能性があります。

ただし、漫画版は小説と巻数が一致しません。「3期は5巻から」とだけ覚えて漫画第5巻を選ぶと、かなり手前へ戻ってしまいます。薬棚より少々ややこしい原作事情を、ここで一度きれいに整理しましょう。

この記事の結論

  • アニメ3期の原作巻は、2026年9月15日現在、公式には明記されていない
  • 第2期の続きから読むなら、ヒーロー文庫版の原作小説第5巻
  • 過去2期の構成から、第3期は小説第5〜6巻が中心になる可能性がある
  • 漫画版は2種類あり、小説とは巻数も進行速度も異なる
  • 第3期を確実に先取りしたい人には、原作小説が向いている

 

『薬屋のひとりごと』アニメ3期の原作は小説何巻?

結論からいうと、アニメ第2期の続きは、日向夏先生によるヒーロー文庫版小説第5巻からです。

一方で、「アニメ第3期は小説第5〜6巻を映像化する」と公式が巻数まで発表したわけではありません。正確には、放送済みの範囲と第3期PVの内容を原作に照らすと、第5巻から始まると判断できる、という位置づけです。

第1期は、猫猫が後宮へ連れてこられたところから、羅漢と鳳仙の物語までを描きました。原作小説では、おおむね第1〜2巻にあたります。

第2期は、小説第3〜4巻を軸に、隊商の来訪、楼蘭妃と翠苓の謎、子の一族を巡る事件へ進みました。

2025年7月4日に放送された第48話「はじまり」では、第4巻の大きな事件に一区切りがついています。そのため、第2期を最後まで視聴した人が続きを読む入口は小説第5巻です。

アニメ 話数・放送形態 原作小説の主な対応範囲 主な内容
第1期 全24話 第1〜2巻 猫猫の後宮入りから、羅漢と鳳仙の物語まで
第2期 全24話 第3〜4巻 楼蘭妃、翠苓、子の一族を巡る事件
第3期 分割2クール 第5巻以降と考えられる 災害の予兆、白娘々、市井から広がる謎解きの旅

ここで注意したいのは、「第2期の続きが小説第5巻」と「第3期が第6巻まで放送する」は別の話だということです。

第5巻から始まる可能性は非常に高いものの、終了地点は未発表。原作の一部を前後させたり、説明を膨らませたりする可能性もあるため、「第6巻まで確定」とは書けません。

猫猫なら、材料の足りない状態で効能を書いた札を薬壺に貼ることはしないでしょう。私もここは勢いで断定せず、確認できたところまでを線引きしておきます。

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アニメ第2期の続きを先取りしたい方は、まず原作小説第5巻の商品情報と試し読みの有無を確認してみてください。

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アニメ3期は小説第5〜6巻のどこまで描く?

『薬屋のひとりごと』第3期は、2026年10月2日(金)23時から、日本テレビ系「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」枠で放送開始します。

第1クールは全国30局ネットで同時放送され、第2クールは2027年4月に放送予定です。第2クールの詳しい開始日と放送時刻、全体の話数は、2026年9月15日現在発表されていません。

項目 発表されている内容
第1クール開始日 2026年10月2日(金)
放送時刻 毎週金曜23時
放送局 日本テレビ系「フラアニ」全国30局ネット
第2クール 2027年4月放送予定
全話数 未発表
原作の終了巻 未発表
配信 放送終了後、各配信プラットフォームで順次配信予定

公式PVや第3期の紹介文では、次の要素が示されています。

  • 国を襲う災害の予兆
  • 人々を惑わせる白い髪と赤い目の仙女・白娘々
  • 皇弟として壬氏に課される責務
  • 後宮から市井へ広がる物語
  • 猫猫と壬氏を待つ、新たな謎解きの旅

これらは原作小説第5巻以降へつながる要素です。とりわけ、猫猫が朝餉に出された「いなご」へ違和感を抱く場面は、第3期が扱う災害の兆しを端的に表しています。

小説第5巻では何が始まる?

小説第5巻は、子の一族を巡る事件が収束したあとの物語です。

猫猫は後宮を離れ、花街で薬師として働く生活へ戻ります。しかし、以前とまったく同じ日常には戻れません。

羅漢との関係が周囲に知られ、猫猫自身が望むかどうかとは別に、「軍師・羅漢の娘」という立場がついて回るようになるからです。

壬氏の状況も大きく変わります。

後宮を管理する美貌の宦官という仮の身分ではなく、皇弟として公の場へ出る責任を負うことになりました。これまでは正体を隠すことで動けた彼が、今度は国の判断を担う側へ移ります。

第5巻の面白さは、猫猫と壬氏が別々の場所に戻りながら、同じ国の異変へ近づいていく点にあります。

猫猫が食卓の小さな違和感を拾い、壬氏が政治の側から災害の可能性と向き合う。一見離れている二つの視点が、民の暮らしを守るという一点で重なっていきます。

これまで猫猫が扱ってきた毒や病は、限られた人物を狙う事件であることが少なくありませんでした。

ところが災害は、犯人を見つければ終わる問題ではありません。発生前に兆候を捉え、食料をどう確保し、誰が動き、どこへ負担を分けるのかまで考える必要があります。

つまり第3期では、猫猫の知識が「謎を解く力」から「国の危機を予測する力」へ広がっていくのです。後宮の一室で磨かれた観察眼が、畑や市場、人々の食卓へ向けられます。

小説第6巻まで進む可能性がある理由

第3期が小説第6巻まで描く可能性はあります。

理由は、第1期と第2期がそれぞれ全24話で、小説約2冊分を軸に構成されてきたからです。

同じペースを当てはめるなら、第1クールで第5巻、第2クールで第6巻を扱う形がひとつの目安になります。

予想される区分 原作の目安 確定状況
第1クール 小説第5巻を中心に構成 公式の巻数発表なし
第2クール 小説第6巻まで進む可能性 公式の巻数発表なし

ただし、「分割2クール=必ず全24話」とは限りません。

さらに、第5〜6巻には政治、災害、旅、人間関係の変化など、丁寧な説明を必要とする内容があります。映像化の際に補足を増やせば、第6巻の途中で区切る可能性も残ります。

現段階で安全にいえる答えは、第3期の入口は小説第5巻と考えられるが、最終的に何巻のどこまで描くかは未発表です。

第3期の「旅」は舞台の変化だけではない

第3期のオープニングテーマは、ヨルシカの「雲を抜け風下へ私だけ」です。

楽曲には二胡の音色が取り入れられ、第3期の「旅」を感じさせる構成になっています。公開されたキービジュアルでも、猫猫と壬氏が朝焼けの空と黄金色の麦畑の中を進む姿が描かれました。

これまでの後宮は、閉じられた空間だからこそ、視線や噂が逃げ場なく巡る場所でした。

第3期では景色が開け、街や畑、遠い土地へ物語が広がります。ところが、景色が広くなったからといって、猫猫と壬氏が自由になるわけではありません。

壬氏は皇弟として国へ縛られ、猫猫には羅漢の娘という立場が影のようについてきます。

広い道を歩くほど、二人の背負うものがはっきり見えてくる。その対照こそ、第3期の「旅」を単なる場所の移動では終わらせない要素だと私は感じています。

『薬屋のひとりごと』の原作は小説と漫画のどれ?

『薬屋のひとりごと』の原作は、日向夏先生が執筆し、しのとうこ先生がイラストを担当するヒーロー文庫版の小説です。

物語は2011年にWeb上で発表され、書籍化を経て、2種類の漫画やテレビアニメへ展開しました。アニメの原作クレジットも、日向夏先生のヒーロー文庫版『薬屋のひとりごと』です。

漫画から入った人には少し意外かもしれませんが、ねこクラゲ先生版も倉田三ノ路先生版も、日向夏先生の小説をもとにしたコミカライズです。

そして、ここからが少々複雑です。

漫画版は出版社、作画担当者、正式タイトル、刊行巻数、物語の進行速度が異なります。同じ「第5巻」でも、収録されている出来事は同じではありません。

種類 作品名 出版社・掲載媒体 制作陣 2026年9月15日時点
原作小説 薬屋のひとりごと ヒーロー文庫 著:日向夏
イラスト:しのとうこ
第16巻まで刊行
漫画・スクウェア・エニックス版 薬屋のひとりごと 月刊ビッグガンガン 作画:ねこクラゲ
構成:七緒一綺
原作:日向夏
キャラクター原案:しのとうこ
第17巻まで刊行
漫画・小学館版 薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 月刊サンデーGX 作画:倉田三ノ路
原作:日向夏
キャラクター原案:しのとうこ
第22巻まで刊行

巻数だけを見ると、漫画のほうが小説より多く見えます。

しかし、漫画1冊に収録できる原作の分量は、小説1冊分より少なめです。小説第5巻と漫画第5巻は、数字が同じだけで物語の位置はまったく異なります。

「3期の原作は5巻らしい」と漫画第5巻を手に取ると、猫猫がまだ第1期の物語を歩いています。未来へ進むつもりが後宮の入口付近へ戻るため、購入時はレーベルと著者名まで確認してください。

原作小説は猫猫の思考と政治背景が深い

第3期を先取りしたい人には、ヒーロー文庫版小説第5巻が最も分かりやすい選択です。

原作小説では、猫猫が何を観察し、どの可能性を疑い、なぜ結論を口にしなかったのかが、地の文を通して細かく描かれます。

猫猫は、感情を丁寧に説明してくれる人物ではありません。

むしろ自分の感情を実用性のないものとして脇へ置き、薬や事件へ意識を向けようとします。そのため、地の文に一瞬だけ混ざる戸惑いや拒絶が、表情以上に大きな意味を持つことがあります。

壬氏への態度も、「好意に気づいていない」の一言では片づけにくいものです。

猫猫は理解したくない理由を持ち、理解した先にある身分差や面倒も知っています。気づかないのではなく、答えの形になる前に棚へ戻しているようにも読める。その微妙な防御反応を追えるのが小説の強みです。

薬学や毒物だけでなく、農業、交易、飢饉への備え、政治上の判断も文章で補われます。

第3期では、猫猫の知識が事件の解決だけでなく、国の施策へ関わる可能性があります。正しい知識があっても、人員や食料がなければ対策は実行できません。

「原因が分かること」と「人々を救えること」の間には距離がある。その厳しさを最も深く読めるのは原作小説でしょう。

スクウェア・エニックス版は表情と華やかさが魅力

スクウェア・エニックス版『薬屋のひとりごと』は、ねこクラゲ先生が作画、七緒一綺先生が構成を担当しています。

衣装や後宮の装飾が華やかで、猫猫や壬氏の表情が豊か。人物同士の感情的な距離を、視線や姿勢から受け取りやすい漫画です。

猫猫が普段見せる温度の低い顔と、薬や毒を前にしたときの輝き。その落差が視覚的に伝わるため、アニメから漫画へ移る人も入りやすいでしょう。

2026年7月24日に発売された第17巻には、原作小説第4巻のクライマックスが収録され、「砦編」が完結しました。

つまり、スクウェア・エニックス版の刊行済み第17巻は、アニメ第2期終盤に近い位置です。

第3期の内容を先へ先へと読み進める用途より、第1・第2期の事件を漫画で振り返りたい人に向いています。

アニメでは数秒の表情として流れた感情が、漫画では一コマの静止した視線になります。止まった絵だからこそ、猫猫が何を言わずに飲み込んだのか、こちらも立ち止まって考えられるのです。

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アニメと漫画の表情や構成を見比べたい方には、スクウェア・エニックス版が入りやすい選択肢です。

電子書籍の試し読み範囲、価格、ポイントなどは変更される場合があるため、利用前に最新の条件をご確認ください。

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小学館版は謎解きの道筋を追いやすい

小学館版の正式タイトルは、『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』です。

倉田三ノ路先生が作画を担当し、事件の手掛かりや因果関係をテンポよく整理しています。猫猫が何を見て、どの情報を結びつけたのかを、視覚的に追いやすい漫画です。

第21巻では、花街へ戻った猫猫が、国を滅ぼしかねない蝗害を防ぐ手掛かりを求めて動きます。

2026年6月18日発売の第22巻では、夜の都に現れた見世物一座と、白い髪と赤い目を持つ「仙女」を巡る物語へ進みました。

仙女は、人の心を読み、金を生み、不老不死の薬を作ると噂されています。猫猫は義兄の羅半とともに、その噂を確かめるため見世物へ向かいます。

この「仙女」は、第3期で上田麗奈さんが演じる白娘々につながる存在です。

したがって、第3期で注目される白娘々の物語を漫画で先に読みたいなら、小学館版第21〜22巻付近が候補になります。

ただし、小学館版の各話とアニメ第3期の各話が、そのまま同じ区切りになるとは限りません。

アニメはヒーロー文庫版小説を原作として構成されるため、小学館版は「第3期の台本代わり」ではなく、同じ原作を別の角度から描いた作品として読むのがよいでしょう。

アニメ3期の予習には小説と漫画のどれがおすすめ?

先の物語を確実に読みたいなら原作小説第5巻、絵で第3期の一部を追いたいなら小学館版、第2期までを美しい作画で振り返りたいならスクウェア・エニックス版がおすすめです。

読みたい内容 おすすめの本 向いている理由
第2期の直後から読みたい ヒーロー文庫版小説第5巻 アニメで描かれた第4巻の続きから読める
第3期より先まで読みたい 原作小説 物語が最も先まで刊行されている
猫猫の心理を深く知りたい 原作小説 地の文で思考や判断の理由を追える
白娘々の物語を漫画で読みたい 小学館版第21〜22巻付近 蝗害と仙女を巡る展開へ進んでいる
第1・第2期を絵で振り返りたい スクウェア・エニックス版 第17巻で原作第4巻のクライマックスまで収録
事件の流れを視覚的に整理したい 2種類の漫画版 人物や手掛かりの位置関係をつかみやすい

最短で予習するなら原作小説第5巻

アニメ第2期を全48話まで視聴済みなら、原作小説第5巻から読み始めても、物語の大きな流れはつながります。

放送開始までに第3期の内容を予習したい人にとって、漫画の対応巻を調べながら複数冊読むよりも、小説第5巻を選ぶほうが最短です。

ただし、アニメと原作の細かな違いまで楽しみたいなら、第4巻の終盤から読み直す方法もあります。

子の一族の事件が終わったあと、猫猫や壬氏が何を持ち帰ったのか。その余韻を文章で確認してから第5巻へ進むと、新章が単純な仕切り直しではないことが見えてきます。

大事件には幕が下りても、国が抱える問題や人物の傷まで同時に消えるわけではありません。第5巻は、前の事件で残されたものを拾いながら、次の災害へ近づいていく巻でもあります。

漫画は同じ巻数で比べない

漫画を購入するときは、2作品を同じ巻数で比較しないよう注意してください。

スクウェア・エニックス版第17巻と小学館版第17巻は、同じ場面を収録しているわけではありません。構成や1話ごとの分量が異なるため、巻数だけでは物語の現在地を判断できないからです。

特に「アニメ第3期を先取りしたい」という目的なら、次の違いを覚えておくと迷いにくくなります。

  • スクウェア・エニックス版第17巻は、原作小説第4巻のクライマックス
  • 小学館版第21巻では、原作第5巻につながる蝗害の問題が描かれる
  • 小学館版第22巻では、白い髪と赤い目の仙女を巡る物語へ進む
  • 第3期全体を先まで読むなら、原作小説第5巻以降が確実

2種類の漫画は、どちらか一方が正解なのではありません。

スクウェア・エニックス版は人物の感情や後宮の美しさを近くに見せ、小学館版は謎が組み上がる道筋を見通しやすくします。同じ事件を別の窓から眺められることが、二つのコミカライズが並ぶ面白さです。

アニメ3期で描かれる原作の見どころは?

ここからは、原作小説第5巻以降の設定に触れます。

事件の結末や重要人物の正体は伏せていますが、情報をまったく入れずに第3期を見たい方はご注意ください。

猫猫の謎解きが国の危機へ広がる

第1・第2期では、後宮内の毒や病、妃たちの立場、宮廷を巡る陰謀が物語の中心でした。

第3期では、猫猫の観察眼が市井や農村、国全体へ向けられます。

象徴的なのが、朝餉に出された「いなご」です。

多くの人にとっては食事の一部でしかなくても、猫猫は種類や状態から異変の兆候を読み取ります。いつもと少し違う。それだけのことを、知識と経験によって国の危機へ結びつけるのです。

猫猫の推理は、何もない場所から答えを出す魔法ではありません。

食べ物の変化、薬草の性質、人の習慣、身体に表れた症状。ほかの人が別々に見ていた情報を拾い、ひとつの因果関係として組み直します。

その観察が国規模の災害へ向けられることで、判断を誤った際の影響も大きくなります。

犯人の悪意なら、その人物を止めることが解決につながります。しかし、自然現象には取り調べも説得も通じません。猫猫が相手にするのは、誰かの秘密だけでなく、止められない変化へどう備えるかという問題です。

壬氏は皇弟として選ぶ側になる

第3期の壬氏は、正体を隠した後宮管理者ではなく、皇弟として表舞台へ立ちます。

美貌や話術で周囲を動かすだけでは済まず、自分の決定が民の生活へ影響する立場です。

第2期までの壬氏には、「壬氏」という仮面の裏へ退く余地がありました。第3期では、その退路が狭くなります。

猫猫への気持ちだけで動けば、身分や政治の問題が生まれる。一方、皇族として求められる道を選べば、自分の望みから離れてしまうかもしれません。

私は、第3期の壬氏を単に「猫猫との恋を進める人物」と見るのは惜しいと感じます。

彼が猫猫へ手を伸ばすほど、その背後に皇族としての責務が浮かぶからです。距離が近づく場面ほど、二人の立場の違いも鮮明になります。

感情が足りないから進めないのではありません。

互いを意識するだけなら、すでに十分すぎるほど意識している。それでも一歩が重いのは、その先に個人だけでは決められない現実があるからでしょう。

白娘々は「信じたい心」を映す存在になる

白い髪と赤い目を持つ仙女・白娘々を演じるのは、上田麗奈さんです。

公式発表では、白娘々は人々を惑わせる謎の存在として紹介されています。正体や目的の全容は明らかにされていません。

白娘々を巡る噂には、人の心を読む、金を生み出す、不老不死の薬を作るといった現実離れした内容が含まれます。

猫猫は、薬と毒を知識によって見分け、不可思議な現象にも仕組みがあると考える人物です。その猫猫と、神秘によって人を引きつける白娘々は、正反対に見えます。

ただし、猫猫が暴かなければならないのは、仕掛けだけではないはずです。

なぜ人々は仙女を信じたのか。なぜ疑うよりも、奇跡へすがることを選んだのか。

災害や飢えへの不安が広がる状況では、理屈より先に救いを求めたくなる人もいます。白娘々の存在は、人が弱いからだと切り捨てるためではなく、「信じなければ耐えられない現実」を映す鏡になるのかもしれません。

猫猫は嘘を見抜けても、人の願いまで消すことはできません。

真相を明らかにしたあと、その人たちへ何が残るのか。第3期のミステリーには、謎が解けた爽快感だけでは終われない苦さが加わると考えています。

小説と漫画の違いから考えるアニメ3期の見通し

ここからは、公式発表と過去2期の構成を踏まえた私の考察です。

第3期は、小説第5巻以降の出来事をそのまま順番に並べるだけでなく、「旅」と「災害の予兆」が早い段階から伝わるように再構成する可能性があります。

原作では、一見すると独立した小さな出来事が、後から大きな問題へつながります。

しかし、週1回放送のアニメでは、視聴者が物語の方向を見失わないよう、蝗害、白娘々、壬氏の責務という複数の軸を並行して見せる構成が考えられます。

公式PVが、猫猫の感じた違和感、国を襲う災害、謎の仙女をひと続きに提示している点も重要です。

それぞれを別の事件として見せるのではなく、「国に広がる不穏な変化」という大きな流れへまとめようとしているように見えます。

アニメ版は、2種類の漫画のどちらかをそのまま映像化した作品ではありません。

物語の土台をヒーロー文庫版小説に置きながら、文章で書かれた心理を、声優の演技、表情、沈黙、背景、音響へ置き換えています。

第3期で特に注目したいのは、後宮の外へ出たときの音です。

閉じた後宮では、衣擦れ、廊下の足音、扉の向こうの気配が緊張を生みました。広い土地を移動する第3期では、風、虫、乾いた地面、遠くの人声など、空間の広さを伝える音が増えるでしょう。

オープニングテーマに二胡が取り入れられたことも含め、世界の広がりを説明台詞だけに頼らず、耳と目で感じさせる演出が期待できます。

そして、猫猫と壬氏の関係は、近づくほど難しくなるはずです。

壬氏の婚姻や後継は、本人の恋愛だけでは決められません。猫猫もまた、羅漢との血縁によって、本人が望まない政治的な価値を持たされる可能性があります。

二人の関係を阻むものは、誤解だけではなく社会的な立場です。

恋愛作品なら、気持ちを告げれば場面が動くこともあります。けれど『薬屋のひとりごと』では、気持ちが明らかになるほど、その気持ちを実現する難しさも増していきます。

守りたいものが増えるほど、選択肢は減っていく。

その矛盾があるから、壬氏の視線や猫猫の素っ気ない返答が、単なるじれったさではなくなります。言えなかった一言の背後に、国と身分と家族が立っているのです。恋の話なのに、背負っている荷物が少々多すぎます。

原作を先に読むか、アニメを先に見るかに正解はありません。

原作を読めば、猫猫が言葉にしなかった判断を知ったうえで、映像の表情を確かめられます。アニメを先に見れば、悠木碧さんや大塚剛央さんの声を記憶に残したまま、小説の行間へ入っていけます。

原作を読むことは、答えを先に知ってしまうことだけではありません。

映像になる前の物語が、どのような呼吸で書かれていたのかを知ることです。そしてアニメを見ることは、知っていた文章が声と色を得る瞬間に、もう一度驚くことなのだと思います。

まとめ|アニメ3期の続きを読むなら原作小説第5巻から

『薬屋のひとりごと』アニメ第3期の原作巻数は、2026年9月15日現在、公式には発表されていません。

ただし、第2期がヒーロー文庫版小説第4巻の大きな事件まで描いたこと、第3期PVに第5巻以降の要素が登場していることから、続きを読むなら原作小説第5巻からで問題ありません。

重要なポイントを整理します。

  • アニメ第3期は2026年10月2日(金)23時から放送
  • 第1クールは日本テレビ系「フラアニ」全国30局ネットで同時放送
  • 第2クールは2027年4月放送予定
  • 第3期の全話数と原作終了巻は未発表
  • 過去2期の進行から、小説第5〜6巻が中心になる可能性がある
  • スクウェア・エニックス版第17巻は、原作第4巻のクライマックス
  • 小学館版第21〜22巻では、蝗害や仙女を巡る物語へ進んでいる
  • 漫画版の巻数と原作小説の巻数は一致しない

第3期では、猫猫が拾った食卓の小さな違和感が、国の暮らしへつながっていきます。

後宮の壁を越えた先にあるのは、自由な旅だけではありません。麦畑を渡る風の中で、猫猫の知識と壬氏の決断が、どこまで人々を守れるのか。ページをめくる手が止まらなくなる理由は、もう十分にそろっています。

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よくある質問

『薬屋のひとりごと』アニメ3期の原作は何巻からですか?

公式から原作巻数は発表されていませんが、第2期の続きを読むならヒーロー文庫版小説第5巻からです。

第2期は原作第4巻の大きな事件まで描いており、第3期PVにも第5巻以降と重なる内容が登場しています。

アニメ3期は原作小説の何巻まで放送されますか?

2026年9月15日現在、終了巻は発表されていません。

過去2期がそれぞれ小説約2冊分を全24話で描いたため、第3期は第5〜6巻が中心になる可能性があります。ただし、全話数も未発表であり、確定情報ではありません。

漫画第5巻を読めばアニメ3期を先取りできますか?

漫画第5巻では、アニメ第3期を先取りできません。

原作小説と漫画では巻数が一致しないためです。第3期の続きを確実に読む場合は、日向夏先生のヒーロー文庫版小説第5巻を選んでください。

2種類の漫画版はどちらが原作ですか?

どちらの漫画も原作そのものではなく、日向夏先生の小説をコミカライズした作品です。

スクウェア・エニックス版は、ねこクラゲ先生が作画し、七緒一綺先生が構成を担当。小学館版『猫猫の後宮謎解き手帳』は、倉田三ノ路先生が作画しています。

アニメ3期の内容を漫画で先読みできますか?

小学館版第21〜22巻付近では、第3期に関わる蝗害や白い髪と赤い目の仙女を巡る展開を読めます。

一方、スクウェア・エニックス版第17巻は原作小説第4巻のクライマックスまでです。第3期全体や、その先まで読みたい場合は原作小説が適しています。

情報ソース

  • アニメ『薬屋のひとりごと』公式ポータルサイト「Season 3」
  • アニメ『薬屋のひとりごと』公式「TVアニメ第3期 2026年10月2日(金)から放送開始!」
  • アニメ『薬屋のひとりごと』公式「On Air」
  • ヒーロー文庫『薬屋のひとりごと 5』
  • ヒーロー文庫『薬屋のひとりごと 16』
  • スクウェア・エニックス『薬屋のひとりごと』第17巻書籍情報
  • 小学館『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第21巻書籍情報
  • 小学館『薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~』第22巻書籍情報

執筆:月白しずく(つきしろ・しずく)

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