『ズートピア』の主題歌はシャキーラの「トライ・エヴリシング」、『ズートピア2』の新たな劇中歌は「Zoo」です。
どちらもガゼルが歌うポップソングですが、1作目がジュディの挑戦を支える歌だったのに対し、2作目の「Zoo」は、ジュディとニックが新たな事件へ踏み込む街の熱気を映し出しています。
同じズートピアで鳴る音楽なのに、聴こえてくる景色は少し違う。その変化をたどると、シリーズが約10年の間に広げてきた世界や、変わっていくジュディとニックの関係まで見えてきます。
- 『ズートピア』の主題歌はシャキーラの「トライ・エヴリシング」
- 日本語版はガゼル役のDream Amiが歌唱
- 『ズートピア2』の新たな劇中歌はシャキーラの「Zoo」
- 「Zoo」はシャキーラ、エド・シーラン、ブレイク・スラットキンが作詞・作曲
- 『ズートピア2』日本版プロモーションソングはDream Amiの「Zoo ~君がいるから~」
- 1作目と2作目の劇伴音楽は、どちらもマイケル・ジアッキーノが担当
- 『ズートピア2』オリジナル・サウンドトラックには全23曲を収録
この記事では、『ズートピア』と『ズートピア2』の主題歌、エンディング曲、サウンドトラックを整理しながら、音楽が物語の中で果たした役割を読み解きます。
原作を一冊だけ確認する予定が三巻先まで進むことはありますが、今回は一曲だけのつもりで再生すると、たいていサントラまで完走します。音楽の街ズートピア、なかなか帰してくれません。
ズートピアの主題歌・エンディング曲は何?
『ズートピア』を象徴する楽曲は、シャキーラが歌う「Try Everything(トライ・エヴリシング)」です。
劇中では人気歌手ガゼルの楽曲として登場し、ジュディが故郷バニーバロウから大都会ズートピアへ向かう場面や、終盤のコンサートシーンを彩ります。
| 項目 | 『ズートピア』 | 『ズートピア2』 |
|---|---|---|
| 代表的な楽曲 | Try Everything | Zoo |
| 歌唱 | シャキーラ | シャキーラ |
| 劇中の歌手 | ガゼル | ガゼル |
| 日本語版・関連曲 | トライ・エヴリシング(日本語バージョン)/Dream Ami | Zoo ~君がいるから~/Dream Ami |
| 劇伴音楽 | マイケル・ジアッキーノ | マイケル・ジアッキーノ |
| 主な役割 | ジュディの挑戦と希望を表現 | 新たな事件へ動き出す街の高揚感を表現 |
「トライ・エヴリシング」は一般に『ズートピア』の主題歌として親しまれていますが、作品内での位置づけをより正確に表すなら、ガゼルが歌う劇中歌であり、エンディングを飾る代表曲です。
日本公開版では、ガゼルの日本版声優を務めたDream Amiが日本語バージョンを歌っています。英語版と日本語版は歌声の印象が異なり、同じメロディでも受け取る温度が少し変わるところが面白いポイントです。
「トライ・エヴリシング」が描く挑戦の意味
「トライ・エヴリシング」の中心にあるのは、失敗を避けることではなく、失敗しながら試し続けることです。
ジュディは、幼い頃から警察官になる夢を抱いています。しかし、小柄なウサギが警察官を目指すことを周囲は現実的ではないと考え、警察学校を卒業してからも、彼女は能力を正当に見てもらえません。
それでもジュディは、与えられた仕事の中で自分にできることを探します。
ただし、彼女は最初から正しい答えを知っている完璧な主人公ではありません。焦りからニックを強引に捜査へ巻き込み、記者会見で不用意な発言をし、大切な相棒を傷つけてしまいます。
ここが「トライ・エヴリシング」と物語が深く結びつく部分です。
この曲は、努力すれば何もかも思いどおりになるとは歌っていません。間違えることも、負けることもある。それでも、そこから学び直せるという考え方が、ジュディの成長と重なっています。
単純な成功の歌ではなく、失敗した自分を見捨てず、もう一度始めるための歌なのです。
仕事で思うように動けなかった日や、何かを始めたいのに勇気が出ない夜に聴くと、映画の中の曲だったはずが、急にこちらの生活へ入り込んできます。
そして翌朝、私はきれいに二度寝しました。曲に背中は押してもらえましたが、目覚まし時計との交渉は別問題だったようです。
ジュディがズートピアへ向かう場面との関係
ジュディがバニーバロウを離れ、列車でズートピアへ向かう場面では、窓の外に次々と異なる環境が現れます。
砂漠気候のサハラ・スクエア、氷に覆われたツンドラ・タウン、巨大な動物と小さな動物が暮らせるよう設計された街。ジュディの視線とともに、観客も初めて大都会の全貌を知ります。
この場面で「トライ・エヴリシング」が流れることにより、街の紹介映像がジュディの感情と結びつきます。
彼女が見ているのは建物や交通機関だけではありません。子どもの頃から思い描いてきた未来が、ようやく目の前に現れた瞬間です。
曲の軽快なリズムに合わせて景色が切り替わるため、観客は説明を受けている感覚ではなく、ジュディと一緒に新しい街へ入っていく感覚を味わえます。
音楽が物語の案内役になり、ズートピアという巨大な都市の情報量を、期待と高揚感へ変えているのです。
ガゼルはなぜズートピアの象徴なのか
ガゼルは単なる人気歌手ではありません。
劇中では、肉食動物と草食動物の対立が深まった際、偏見に反対する立場を示します。異なる動物たちが共存する街の理想を、公の場で語れる存在として描かれているのです。
そのガゼルが「トライ・エヴリシング」を歌うことで、楽曲はジュディ個人だけの応援歌ではなくなります。
誰もが間違える可能性を持ちながら、それでも互いを知ろうとする。そんなズートピア全体の願いを背負う曲へ広がっていきます。
シャキーラ自身が英語版でガゼルの声を担当しているため、歌唱場面にも自然な一体感があります。現実世界のスター性と、作品内のポップスターという設定がきれいに重なっているのも印象的です。
ズートピアのエンディング曲が残す前向きな余韻
『ズートピア』の終盤では、事件解決後にガゼルのコンサートが開かれ、「トライ・エヴリシング」が再び流れます。
ここで大切なのは、物語がすべて解決したから楽しい曲を流しているわけではないことです。
事件の真相は明らかになりますが、偏見そのものが街から完全に消えたとは描かれていません。ジュディもニックも、一度の活躍ですべてを変えられる万能な英雄ではありません。
それでも、ジュディは警察官として仕事を続け、ニックはキツネとして初めて警察官になります。
二人がそれぞれの立場から街に関わり続ける選択をしたあとで「トライ・エヴリシング」が流れるため、エンディングは完結というより、これからも試し続ける物語の再開として響きます。
エンディングで同じ曲を再使用する効果
序盤で流れる「トライ・エヴリシング」は、まだ現実の厳しさを知らないジュディの希望と結びついています。
一方、エンディングで同じ曲を聴くジュディは、挫折も自分の過ちも経験済みです。
曲は同じでも、聴いている側が知っている物語は大きく変わっています。
最初は無邪気な挑戦の歌に聞こえたものが、最後には失敗を引き受けたうえで再出発する歌に変わる。この意味の変化こそ、『ズートピア』の音楽演出が巧みな理由です。
物語の冒頭と終盤に同じ曲を置くことで、ジュディがどれほど遠くまで歩いてきたのかを、説明台詞なしで伝えています。
ガゼルのライブが担う役割
エンディングのライブには、主要キャラクターだけでなく、さまざまな種族の動物が集まっています。
事件によって分断されかけた街が、音楽の下でもう一度同じ空間を共有している。ライブの華やかさの奥には、そんな再接続の意味が感じられます。
もちろん、すべての問題が一夜で消えたわけではありません。
それでも、異なる動物たちが同じ曲に合わせて踊る光景は、ズートピアが目指す共存を視覚的に示しています。
本編では偏見や恐怖が広がる重い展開もありました。その直後に祝祭的なライブを置くことで、観客の感情を無理に忘れさせるのではなく、前へ運んでいきます。
劇場を出る頃には、事件の怖さよりも、ジュディとニックが再び並んで歩き始めた姿が残る。その感情の出口を作っているのが「トライ・エヴリシング」です。
サントラ全体を支えたマイケル・ジアッキーノの音楽
『ズートピア』の劇伴音楽を担当したのは、作曲家のマイケル・ジアッキーノです。
『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』『カールじいさんの空飛ぶ家』など、多くの映画音楽を手がけてきた作曲家で、キャラクターの感情と物語のテンポを結びつける音作りに定評があります。
『ズートピア』では、大都会の活気、警察ものとしての緊張感、バディコメディの軽やかさが一つの作品に同居しています。
- 街の広がりを感じさせるスケールの大きな音
- 捜査場面を支える緊張感のあるリズム
- ジュディとニックの掛け合いを軽快に見せるコミカルな音
- 登場人物の孤独や後悔に寄り添う静かな旋律
これらを場面ごとに切り替えながら、作品全体を一つの世界としてまとめています。
特に、ナチュリストクラブや免許センターのナマケモノ・フラッシュが登場する場面では、音の間も笑いの一部です。
ズートピアの音楽は、鳴っている旋律だけでなく、鳴らさずに待つ時間まで計算されています。フラッシュの返事を待つ数秒があれほど長いのは、こちらの気のせいではありません。
ズートピア2の主題歌「Zoo」とは?
『ズートピア2』を代表する新たな劇中歌は、前作に続いてシャキーラが歌う「Zoo」です。
2025年10月10日にデジタル配信され、同年11月21日に配信された『ズートピア2』オリジナル・サウンドトラックにも収録されました。
「Zoo」の作詞・作曲には、シャキーラ本人に加え、エド・シーランとブレイク・スラットキンが参加しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 楽曲名 | Zoo |
| 歌唱 | シャキーラ |
| 作詞・作曲 | シャキーラ、エド・シーラン、ブレイク・スラットキン |
| デジタル配信日 | 2025年10月10日 |
| サントラ配信日 | 2025年11月21日 |
| 劇中での使用場面 | ズーテニアル・ガラ |
| 劇伴音楽 | マイケル・ジアッキーノ |
| 日本版関連曲 | Zoo ~君がいるから~/Dream Ami |
前作の曲名が「すべてに挑戦してみよう」という行動を示していたのに対し、続編では街そのものを表す「Zoo」という短い題名が選ばれています。
ここには、ジュディ一人の夢から始まった物語が、より広い都市の歴史や住民の関係へ踏み込んでいく続編らしさが表れています。
「Zoo」は主題歌?劇中歌?
「Zoo」は『ズートピア2』を象徴する楽曲として広く紹介されていますが、公式情報では新たな劇中歌と表記されています。
映画内では、ズートピア誕生100周年を祝う華やかなイベント「ズーテニアル・ガラ」の場面で使用されます。
前作の「トライ・エヴリシング」と同じく、作品内の人気歌手ガゼルが歌う楽曲です。
ただし、使われ方は単なる華やかな挿入歌ではありません。
ガラは街の歴史と現在が交差する場所であり、新事件の重要な舞台にもなります。祝祭の熱気を高めながら、その裏側で物語が大きく動き始めるという二重の役割を担っています。
明るい曲が流れているのに、ジュディとニックは落ち着いて楽しんでいる場合ではない。この少し慌ただしい温度が、いかにもズートピアです。
シャキーラ、エド・シーラン、ブレイク・スラットキンの制作陣
「Zoo」の制作で注目されたのが、シャキーラとエド・シーラン、ブレイク・スラットキンによる組み合わせです。
シャキーラは前作からガゼル役と歌唱を担当し、シリーズの音楽的な顔となっています。
エド・シーランは、親しみやすいメロディと感情をつかむポップソングで知られるアーティストです。ブレイク・スラットキンは、シンガーソングライター兼プロデューサーとして参加しました。
三人が作詞・作曲を手がけたことで、「Zoo」は一度聴くと残るフレーズと、観客が身体でリズムを感じやすい現代的なポップソングに仕上がっています。
なお、エド・シーランとブレイク・スラットキンは、映画本編にもヒツジのキャラクターとしてカメオ出演しています。
キャラクター名は、それぞれの名前を動物風にもじったエド・シーリンとバーアレイク・ラムキン。音楽制作だけでなく、ズートピアの住民としても参加しているところに、制作陣の遊び心が感じられます。
「Zoo」の歌詞と音楽から感じるテーマ
歌詞を長く引用することはできませんが、「Zoo」は誰かと一緒にいることで高まる感情や、周囲の視線を気にせず楽しむ解放感を、弾むようなリズムに乗せています。
「トライ・エヴリシング」が失敗を恐れず挑戦する個人の意志に寄り添う曲だったのに対し、「Zoo」は複数の存在が同じ場所に集まり、互いの熱量を高める曲として聞こえます。
これは、バディとなったジュディとニックの物語にも重なります。
1作目のジュディは、まず自分の夢を証明しようとしていました。しかし2作目では、すでに警察官となったジュディとニックが、相棒としてどう動くのかが問われます。
一人で夢へ向かう段階から、誰かと関係を築きながら進む段階へ。
「Zoo」のにぎやかなサウンドには、続編で広がった人間関係ならぬ動物関係の変化が映し出されているように感じます。
「Zoo」が記録した音楽面での反響
「Zoo」は映画公開後、日本国内でも大きな反響を集めました。
ディズニー・ミュージック公式によると、2026年1月27日時点で国内ストリーミング再生3,000万回を突破。劇場公開日以降の集計では、ディズニー楽曲として国内史上最速の到達と発表されています。
また、ミュージックビデオも公開から約2か月で1億回再生に達しました。
SNSでは、楽曲に合わせたダンスや、ジュディとニックを意識したセルフィー動画が広がっています。
「映画を見た人が余韻の中で聴く曲」から、「映像を離れても参加できる曲」へ広がったことが、「Zoo」の大きな特徴です。
前作の「トライ・エヴリシング」が長く聴き継がれる応援歌になったように、「Zoo」も『ズートピア2』の公開時期を象徴するポップソングとして定着していく可能性があります。
日本版「Zoo ~君がいるから~」を歌うのはDream Ami
『ズートピア2』には、ガゼルの日本版声優を務めるDream Amiが歌う日本版プロモーションソング「Zoo ~君がいるから~」があります。
これは単なる英語版音源の紹介用楽曲ではなく、日本向けに制作されたローカライズ版です。
ディズニー公式によると、「Zoo」のローカライズ版の制作が許可されたのは世界で日本だけ。シリーズを日本語で楽しんできたファンにとって、特別な一曲となりました。
英語版「Zoo」と日本版の違い
シャキーラの英語版は、力強い歌声とビートが前面に出ており、大規模なガラの熱気や都会的なきらめきを感じさせます。
Dream Amiの「Zoo ~君がいるから~」は、親しみやすい日本語で関係性の近さが伝わる構成です。
英語版が祝祭の中心で鳴る音だとすれば、日本版はジュディとニックのように、そばにいる相手へ視線を向ける歌として受け取りやすくなっています。
ただし、日本語版は映画本編のガラで流れる音源をそのまま日本語へ差し替えたものではなく、日本版プロモーションソングという位置づけです。
「日本語版主題歌が映画本編で流れる」と誤解しやすいところなので、区別しておきましょう。
1作目から続くDream Amiとガゼルのつながり
Dream Amiは、1作目でもガゼルの日本版声優を担当し、「トライ・エヴリシング」の日本語バージョンを歌いました。
『ズートピア2』でも同じ役に戻り、「Zoo ~君がいるから~」を歌ったことで、日本版の音楽にもシリーズとしての連続性が生まれています。
約10年を経て、同じキャラクターの新曲を同じ歌手が担当する。
これは情報だけを見ると小さな継続に思えるかもしれません。しかし、1作目を映画館や配信で見た人にとっては、歌声を聴いた瞬間に以前のズートピアへ戻れる大切な橋になります。
知っていた声が、新しい曲を連れて帰ってくる。その安心感は、続編の音楽にしか作れないものです。
ズートピア2のサントラはどう進化した?
『ズートピア2』の劇伴音楽は、前作に続いてマイケル・ジアッキーノが担当しました。
オリジナル・サウンドトラックは2025年11月21日にデジタル配信され、日本ではCDも発売。シャキーラの「Zoo」、Dream Amiの「Zoo ~君がいるから~」、劇中を彩るスコアを含む全23曲が収録されています。
1作目の音楽的な土台を引き継ぎながら、新たに登場する爬虫類や街の歴史、ジュディとニックのバディ関係を支える音が加わりました。
前作から残されたズートピアらしい音
続編でも、ズートピアの音楽は一つのジャンルに固定されていません。
警察捜査の緊迫感、追跡劇のスピード、ジュディとニックの会話が生む軽さ、未知の場所へ踏み込む不安が、場面に応じて切り替わります。
前作から残されているのは、音楽が単独で感情を語りすぎず、キャラクターの動きや台詞と一緒に働く姿勢です。
ジュディが勢いよく行動する場面ではリズムが前へ進み、ニックが少し距離を置いて状況を見る場面では、音にも余白が生まれます。
二人の性格の違いが台詞だけでなくテンポとして表現されているため、観客は無意識のうちに、今どちらの感情へ近づいているのかを感じ取れます。
爬虫類の登場が音楽に加えたもの
『ズートピア2』では、ヘビのゲイリー・ダ・スネークをはじめ、1作目では中心に描かれなかった爬虫類が物語へ関わります。
哺乳類の都市として紹介されてきたズートピアに、これまで表舞台から遠ざけられていた存在が戻ってくることで、街の歴史そのものが揺さぶられます。
音楽にも、既知のズートピアを示す要素と、正体の分からないものへ近づく緊張が同居しています。
続編のサントラが前作より厚く感じられるのは、単に音数が増えたからではありません。
観客が知っている街の明るさを残しながら、その足元に隠されていた過去へ音を伸ばしているからです。
同じ道を歩いているはずなのに、以前は見えなかった入口が開く。続編の音楽には、そんな探索の感覚があります。
ジュディとニックの関係を支える劇伴
1作目では、利害関係から始まったジュディとニックが、捜査を通じて信頼を築きました。
2作目では、すでに警察の相棒となった二人が、バディとして抱える問題に向き合います。
関係が深くなれば、何も言わなくても分かり合えるようになる。そう思いたくなりますが、実際には近いからこそ言えないことや、同じ方向を向いているつもりでずれてしまう瞬間もあります。
劇伴は、二人の会話が途切れたときに、その沈黙を埋めすぎません。
音楽が感情の答えを断定するのではなく、視線や表情を受け止める余白を残している。そのため、観客は二人の間にある信頼だけでなく、不安やためらいまで感じ取れます。
推しの関係が深まるのはうれしい。しかし、深まるほど問題も複雑になります。
物語としては実に見応えがあります。しずくの心配事は、きれいに増えました。
ズートピアとズートピア2の主題歌を比較
「トライ・エヴリシング」と「Zoo」は、どちらもシャキーラがガゼルとして歌うポップソングです。
共通点は多いものの、二つの曲が担う物語上の役割には違いがあります。
| 比較項目 | トライ・エヴリシング | Zoo |
|---|---|---|
| 作品 | ズートピア | ズートピア2 |
| 中心となる印象 | 挑戦、失敗、再挑戦 | 祝祭、つながり、解放感 |
| 主に重なる人物 | 夢へ向かうジュディ | 相棒として動くジュディとニック、街の住民 |
| 音楽の役割 | 新しい世界へ観客を導く | 広がった世界の熱気を示す |
| 劇中での主な場面 | ジュディの上京、終盤のライブ | ズーテニアル・ガラ |
| 日本語版 | Dream Amiによる日本語バージョン | Dream Amiによる日本版プロモーションソング |
1作目は「一人で踏み出す」歌
「トライ・エヴリシング」は、ジュディが故郷を離れ、自分の夢へ向かう場面と強く結びついています。
周囲から無理だと言われても、自分で試してみなければ分からない。そんな個人の決意が中心です。
もちろん、曲が伝えるメッセージはジュディだけに限られません。
しかし物語の入口では、ウサギ初の警察官を目指す彼女の視線を通して、観客もズートピアへ入っていきます。
そのため、曲を聴くと列車の窓から見えた街や、初めて警察署へ向かうジュディの足取りが思い出されます。
2作目は「誰かと動き出す」歌
「Zoo」は、一人で夢へ向かうというより、多くの動物が集う場所のエネルギーを映す曲です。
ジュディはすでに警察官となり、隣にはニックがいます。
彼女に必要なのは、自分の能力を証明することだけではありません。相手の考えを聞き、一緒に進む方法を見つけることです。
「Zoo」の高揚感は、単独の主人公を押し出すというより、人々が集まることで生まれる熱を感じさせます。
これは、1作目から2作目へ移る物語の変化とも重なります。
夢をかなえる物語から、かなえた夢の中で誰かと生きる物語へ。
二つの楽曲を並べると、ジュディが立っている場所の違いがはっきり見えてきます。
曲名の違いにも表れるシリーズの広がり
「Try Everything」は動作を促す言葉です。
試してみる、失敗する、もう一度やってみる。主人公の行動と成長に焦点が当たっています。
一方の「Zoo」は場所を示す題名です。
そこにはジュディやニックだけでなく、ガゼル、ゲイリー、街を作ってきた動物たち、歴史から遠ざけられてきた存在まで含まれます。
1作目がジュディの目を通して街を知る物語だったなら、2作目は街そのものを問い直す物語です。
曲名が行動から場所へ変化したことにも、シリーズの視野が一人から都市全体へ広がった流れが表れているように感じます。
ズートピアの主題歌とサントラはどこで聴ける?
『ズートピア』『ズートピア2』の主題歌とサウンドトラックは、主要な音楽配信サービスで聴けます。
配信状況や料金プランは変更されることがあるため、利用前に各サービスの公式画面で最新情報を確認してください。
音楽配信サービスで聴く
代表的な配信先は次のとおりです。
- Apple Music
- Spotify
- Amazon Music
- LINE MUSIC
- YouTube Music
- iTunes Storeなどの音楽購入サービス
聴き放題サービスでは、楽曲名だけでなくアルバム名で検索すると、劇伴を含むオリジナル・サウンドトラックを見つけやすくなります。
1作目は「ズートピア オリジナル・サウンドトラック」、2作目は「ズートピア2 オリジナル・サウンドトラック」で検索してみてください。
「Zoo」「トライ・エヴリシング」は単曲でも楽しめますが、映画の場面をたどりたい場合はサントラを順番に聴く方法がおすすめです。
主題歌だけでは見えなかった、事件が動き始める瞬間や、二人の会話の間に流れていた音まで思い出せます。
CD版を選ぶメリット
CD版は、作品の音楽を手元に残したい人に向いています。
ジャケットやブックレットを含めて一つの作品として楽しめるため、配信とは違う所有感があります。
『ズートピア2』の日本盤オリジナル・サウンドトラックには、英語版「Zoo」に加え、Dream Amiの「Zoo ~君がいるから~」やマイケル・ジアッキーノの劇伴が収録されています。
ただし、販売価格、在庫、店舗特典は時期や販売先によって異なります。
限定特典や輸入盤を探す場合も、収録曲、対応地域、発送条件を確認してから選びましょう。かわいいジャケットを見ると判断力が少し弱くなりますが、収録内容の確認は大切です。これは自戒でもあります。
主題歌だけ聴くか、サントラ全体を聴くか
気軽に元気をもらいたいなら、「トライ・エヴリシング」や「Zoo」の単曲再生が向いています。
一方、映画を見たあとの余韻をもう一度たどりたいなら、サントラ全体がおすすめです。
- 移動中や作業前に気分を上げたい:主題歌
- 映画の場面を思い出したい:サウンドトラック
- 日本語で楽曲の意味を味わいたい:Dream Ami版
- ガゼルの力強い歌唱を楽しみたい:シャキーラ版
- 劇伴の細かな音を確認したい:イヤホンやヘッドホン
映画館では映像や台詞へ意識が向くため、音楽の細部をすべて受け取るのは難しいものです。
あとから音だけで聴くと、低音の動きや楽器の重なりに気づきます。その瞬間、画面の外に出たはずのズートピアが、耳の中でもう一度動き始めます。
音楽から考察するズートピアシリーズの変化
ここからは、公式発表ではなく、作品と音楽を踏まえた私の考察です。
『ズートピア』の2曲を比べたとき、最も大きな変化は「前向きさ」の形にあると感じます。
1作目の前向きさは、自分の可能性を信じて行動することでした。
ジュディは周囲の常識を越えようとし、ニックは自分を縛っていた過去から一歩外へ出ます。二人の変化は、それぞれが自分自身を諦めないことから始まりました。
2作目では、前へ進むために相手との関係を見直す必要があります。
夢をかなえたあとも、人は迷います。信頼している相手だからこそ、本音を伝えるのが怖くなることもあるでしょう。
「トライ・エヴリシング」が自分へ向けた励ましだとすれば、「Zoo」は誰かと同じ場所にいる喜びと難しさを含む歌として聞こえます。
ガゼルの歌が担い続ける「共存」の理想
ガゼルは、1作目から一貫してズートピアの理想を象徴する存在です。
彼女のライブには多様な動物が集まり、音楽の前では種族の違いを越えて同じリズムを共有します。
しかし、映画本編では、その理想だけでは解決できない偏見や歴史が描かれます。
だからこそ、ガゼルの歌は完成した平和の証明ではなく、街が目指し続ける方向を示すものだと考えられます。
美しい曲が流れたから問題がなくなるのではありません。
問題を抱えたままでも、同じ場所で互いの存在を認めようとする。その不完全な共存を、音楽は一瞬だけ目に見える形にしてくれます。
同じ作曲家が続投した意味
マイケル・ジアッキーノが続投したことも、シリーズの連続性を支える重要な要素です。
続編では新しい地域やキャラクターが登場しますが、音楽の根にある感触は前作とつながっています。
私たちは新しい場面を見ながらも、どこかで「ここは確かにズートピアだ」と感じられます。
映像では建物や衣装、キャラクターの姿がその役割を果たしますが、音楽はもっと感覚的です。
以前の旋律やリズムの記憶が、新しい音の下に残っている。続編の街を初めて訪れたはずなのに、久しぶりに帰ってきたように感じるのは、そのためかもしれません。
2曲を続けて聴くと見えるジュディの成長
「トライ・エヴリシング」のジュディは、まだ何者でもありません。
誰にも認めてもらえなくても、自分だけは夢を信じようとしています。
「Zoo」が流れる頃のジュディは、警察官として実績を持ち、ニックという相棒も得ています。
しかし、立場や関係を得たから物語が終わるわけではありません。むしろ、大切なものが増えるほど、失う怖さや判断の難しさも増えていきます。
二つの曲を続けて聴くと、ジュディは単純に強くなったのではなく、抱えるものが増えたのだと感じます。
最初の一歩を踏み出す勇気と、誰かと歩幅を合わせる勇気は、似ているようで違います。
ズートピアシリーズの音楽は、その違いを明るいポップソングの中へ忍ばせています。楽しく聴いていたはずなのに、気づくと人物の成長について考えている。まったく、油断のできない街です。
ズートピア主題歌・エンディング曲まとめ
『ズートピア』の代表曲「トライ・エヴリシング」は、ジュディの挑戦、失敗、再出発を支える楽曲です。
物語の序盤とエンディングに流れることで、夢だけを見ていたジュディが、現実と自分の過ちを知ったうえで歩き直すまでの変化を伝えています。
『ズートピア2』の新たな劇中歌「Zoo」は、シャキーラ、エド・シーラン、ブレイク・スラットキンが作詞・作曲を担当しました。
ズーテニアル・ガラの華やかな空気を作ると同時に、一人の挑戦から、相棒や街の住民と関係を築く物語へ広がった続編を象徴しています。
- 1作目の代表曲はシャキーラの「トライ・エヴリシング」
- 日本語バージョンはDream Amiが歌唱
- 2作目の新たな劇中歌はシャキーラの「Zoo」
- 「Zoo」は2025年10月10日にデジタル配信
- 日本版プロモーションソングは「Zoo ~君がいるから~」
- 2作品の劇伴はマイケル・ジアッキーノが担当
- 『ズートピア2』日本盤サントラには全23曲を収録
- 1作目は「一人で挑戦する勇気」、2作目は「誰かと進む関係」を音楽から感じられる
「トライ・エヴリシング」を聴くと、列車の窓から初めて街を見たジュディの高鳴りが戻ってきます。
そして「Zoo」が鳴れば、今度はニックと並んで走る彼女の姿が浮かぶ。同じ街で流れる二つの曲は、夢を追い始めた日と、夢の続きを誰かと歩く現在を結んでいるのです。
よくある質問
ズートピアの主題歌を歌っているのは誰?
英語版「Try Everything(トライ・エヴリシング)」を歌っているのはシャキーラです。
シャキーラは劇中に登場する人気歌手ガゼルの英語版声優も担当しています。日本語バージョンは、日本版ガゼル役のDream Amiが歌唱しました。
ズートピア2の主題歌「Zoo」は誰が作った?
「Zoo」の作詞・作曲には、歌唱するシャキーラに加え、エド・シーランとブレイク・スラットキンが参加しています。
映画ではガゼルが歌う新たな劇中歌として、ズーテニアル・ガラの場面で使用されます。
「Zoo ~君がいるから~」は映画本編で流れる?
「Zoo ~君がいるから~」は、Dream Amiが歌う日本版プロモーションソングです。
日本向けに制作された特別なローカライズ版ですが、映画本編のガラで流れるシャキーラ版「Zoo」とは位置づけが異なります。
ズートピア2のサントラは何曲入り?
日本盤の『ズートピア2』オリジナル・サウンドトラックには全23曲が収録されています。
シャキーラの「Zoo」、Dream Amiの「Zoo ~君がいるから~」、マイケル・ジアッキーノによる劇伴をまとめて楽しめます。
ズートピアのエンディングで流れる曲は何?
終盤のガゼルのコンサートとエンドクレジットを彩る代表曲は「トライ・エヴリシング」です。
序盤にも使用されているため、同じ楽曲がジュディの旅立ちと成長後の姿を結ぶ構成になっています。
参考にした公式情報
- 『ズートピア』ディズニー公式サイト
- 映画『ズートピア2』ディズニー公式サイト
- 「Zoo」リリース情報|ディズニー・ミュージック公式
- 『ズートピア2』オリジナル・サウンドトラック配信情報
- 「Zoo ~君がいるから~」関連情報|ディズニー公式
- 『ズートピア2』オリジナル・サウンドトラック|UNIVERSAL MUSIC JAPAN



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