『ズートピア2』の主題歌・劇中歌は、シャキーラが歌う新曲「Zoo」です。前作の名曲「トライ・エヴリシング」とは異なり、挑戦する勇気よりも、自分らしさを解放する喜びを前面に出した楽曲になっています。
日本では2025年12月5日に公開された『ズートピア2』。ジュディとニックの新たな事件だけでなく、ガゼルの帰還、豪華な制作陣、マイケル・ジアッチーノによる劇伴まで、音楽面にもかなり力が入った続編です。
前作の歌があまりに強かったため、新曲を知ったときは正直、期待と心配が半分ずつでした。ところが「Zoo」は、過去の成功をそのままなぞるのではなく、続編で広がった世界に合わせて音の扉まで大きく開いてきます。これはうれしい裏切りでした。
この記事では、「Zoo」の配信日や制作陣、歌詞から読み取れるテーマ、映画との関係、前作主題歌との違い、サウンドトラックの魅力まで詳しく解説します。
- 『ズートピア2』の日本公開日は2025年12月5日
- 新曲「Zoo」は2025年10月10日にデジタル配信
- 歌唱はガゼル役を続投したシャキーラ
- 作詞・作曲にはエド・シーランとブレイク・スラットキンも参加
- オリジナル・サウンドトラックは2025年11月21日に配信
- 劇伴は前作に続きマイケル・ジアッチーノが担当
歌詞の全文や長いフレーズは掲載せず、公式に発表された情報と作品内での役割をもとに、その意味を自分の言葉で読み解いていきます。
ズートピア2主題歌「Zoo」とは?配信日・制作陣を整理
『ズートピア2』の音楽を語るうえで、最初に押さえておきたいのが、シャキーラによるオリジナル楽曲「Zoo」です。
日本では「主題歌」として検索されることが多い曲ですが、公式の日本向け発表では新たな劇中歌として紹介されています。映画を象徴するポップアンセムであることに変わりはなく、前作の「トライ・エヴリシング」にあたる重要な楽曲と考えてよいでしょう。
項目 内容
楽曲名 Zoo
歌唱 シャキーラ
映画での役 ガゼルが歌うオリジナル楽曲
デジタル配信日 2025年10月10日
作詞・作曲 シャキーラ、エド・シーラン、ブレイク・スラットキン
プロデュース ブレイク・スラットキン、アレックス・A.C.・カスティーヨ、シャキーラ、エド・シーラン
サウンドトラック配信日 2025年11月21日
日本公開日 2025年12月5日
「Zoo」の作詞・作曲には、シャキーラに加えてエド・シーランとブレイク・スラットキンが参加しました。
制作陣の名前だけでも、かなり豪華です。落ち着いて書こうとしているのですが、シャキーラとエド・シーランが同じ欄に並んでいる時点で、しずくの中では小さなお祭りが始まっています。
シャキーラがガゼル役と歌唱を続投
シャキーラは、前作『ズートピア』でも人気歌手ガゼルの英語版声優を担当し、「トライ・エヴリシング」を歌いました。
続編でもガゼル役を続投しており、「Zoo」では歌唱だけでなく楽曲制作にも参加しています。シリーズの顔ともいえる歌声が戻ってきたことで、前作とのつながりが自然に生まれました。
ガゼルは単に人気のある歌手というだけではありません。異なる動物たちが暮らすズートピアにおいて、共存や寛容さを発信する象徴的な存在です。
そのガゼルが続編でも歌うことには、懐かしさ以上の意味があります。街が新たな問題に直面するなか、彼女の音楽が再びズートピア全体へ届く。その構図自体が、シリーズのテーマと重なっているのです。
エド・シーランは歌唱ではなく制作面で参加
「Zoo」にエド・シーランが参加すると聞き、シャキーラとのデュエットを想像した人も多かったのではないでしょうか。
実際には、メインで歌っているのはシャキーラです。エド・シーランは作詞・作曲とプロデュースに加わり、耳に残りやすいメロディとポップソングとしての強度を支えています。
さらにエド・シーランとブレイク・スラットキンは、映画の中で羊のキャラクターとしてカメオ出演しています。エド・シーランを思わせる名前の「エド・シーリン」と、ブレイクをもじった「バーラーク・ラムキン」です。
音楽制作だけで終わらず、本人たちまで動物の姿で街に入り込んでしまう。ズートピアの受け入れ態勢は、私たちが思っていた以上に万全でした。
「Zoo」はいつ配信された?
「Zoo」は、日本での映画公開に先立つ2025年10月10日にデジタル配信されました。
さらに、映画の劇伴と「Zoo」を収録した『ズートピア2 オリジナル・サウンドトラック』は、2025年11月21日にデジタル配信されています。
映画を観たあとに聴き直すと、最初に曲だけを聴いたときとは印象が変わります。明るく踊れるポップソングだったはずが、ジュディとニックの関係や、街の歴史を知ったあとでは、自由を歌う声に少し違う重みが宿るからです。
ズートピア2はいつ公開された?映画の基本情報
『ズートピア2』は、アメリカで2025年11月26日、日本では2025年12月5日に劇場公開されました。
前作『ズートピア』が公開されたのは2016年。約9年を経て、ウサギの警察官ジュディ・ホップスと、キツネの警察官ニック・ワイルドが帰ってきました。
物語の中心になるのは、ズートピアに現れたヘビのゲイリーです。
動物たちが人間のように暮らすズートピアには、これまで哺乳類しかいませんでした。ところが、街にいるはずのないヘビが姿を現したことで、ズートピア誕生の裏に隠されていた秘密が動き始めます。
公式サイトでは、次の点が物語の大きな謎として示されています。
- なぜズートピアには哺乳類しかいないのか
- ヘビをはじめとする爬虫類はどこへ消えたのか
- ズートピアの誕生には何が隠されているのか
- ジュディとニックは本当のバディになれるのか
前作が、理想都市の内部に残る偏見を描いた物語だったとすれば、続編はその理想都市がどのように作られたのかへ視線を向けています。
きれいに整えられた街並みの下に、語られてこなかった歴史がある。子どもが観ても冒険として楽しめる一方、大人には社会が記録する歴史と、そこから消される側の存在を考えさせる構造です。
ジュディとニックのバディ関係も大きなテーマ
前作のラストで、ジュディとニックは警察官のバディになりました。
ただし、事件を一度一緒に解決したことと、長く安定して仕事ができることは同じではありません。続編では、正反対のふたりが本当のチームになれるのかが試されます。
ジュディは正義感が強く、思い立つと先へ走るタイプ。ニックは慎重で、状況や相手の裏側を読むことに長けています。
この違いは、事件を解くための強みになります。一方で、相手の気持ちを確認せずに進めば、もっとも近くにいる相棒との距離を生む原因にもなります。
ズートピアという大きな都市の謎と、ふたりの間にある小さなすれ違い。続編はこの二つを重ねながら、共存とは大きな理念だけでなく、目の前の相手の話を聞くところから始まるのだと描いています。
ズートピア2のあらすじをネタバレなしで解説
『ズートピア2』では、新人警察官として働くジュディとニックが、謎のヘビ、ゲイリー・デ・スネークを追うことになります。
ゲイリーの登場によって街は混乱。捜査を進めるふたりは、これまで描かれていなかったズートピアの新たな地域へ潜入します。
前作を観ていると、ズートピアはすでに完成された巨大都市のように見えます。しかし続編で明らかになるのは、私たちが知っていた街が世界のすべてではなかったという事実です。
新キャラクターのゲイリーとは?
ゲイリー・デ・スネークは、『ズートピア2』の物語を動かす重要な新キャラクターです。
英語版声優は、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で知られるキー・ホイ・クァン。日本版声優は下野紘が担当しています。
ゲイリーは、ズートピアで100年もの間目撃されていなかったヘビとして登場します。
外見だけを見ると、哺乳類が暮らす都市へ混乱を持ち込む異質な存在です。しかし、物語が進むにつれて問われるのは、ゲイリーが街へ来たこと自体ではなく、なぜヘビが街からいなくなったのかという過去の側です。
知らない存在が現れたとき、人はその相手を危険だと判断しがちです。けれども本当に調べるべきなのは、恐れられている側ではなく、恐れる仕組みが作られた経緯なのかもしれません。
これは前作から続くズートピアらしい視点です。
舞台は「街の外」ではなく未知の地区へ広がる
公開前の情報では、物語がズートピアの外へ広がるようにも受け取られていました。
ただし公式の英語版あらすじでは、ジュディとニックが潜入するのは、これまで知られていなかった街の新たな地区と説明されています。
ここは検索時に混同しやすい部分です。続編は単純に別の国や都市へ旅立つ話というより、同じズートピアの中にありながら表舞台から見えにくかった場所へ入っていく物語として捉えるほうが正確です。
同じ街に暮らしているのに、互いの生活も歴史も知らない。
物理的な距離より、認識の距離のほうが遠い。『ズートピア2』が広げたのは地図だけではなく、街を見る視点そのものだったのだと感じます。
前作を観ていなくても楽しめる?
『ズートピア2』から観ても、事件の大筋は理解できます。
ただし、ジュディとニックが出会った経緯、ニックがキツネとして受けた偏見、ジュディが警察官になるまでの苦労を知っていると、ふたりの衝突や成長がより深く伝わります。
特に「Zoo」と「トライ・エヴリシング」の違いを味わいたい場合は、先に前作を観ておくのがおすすめです。
前作のガゼルが何を象徴していたのかを知ったうえで「Zoo」を聴くと、新しい歌が単なる続編用のヒット曲ではなく、9年分の変化を背負った曲に聞こえてきます。
ズートピア2「Zoo」の歌詞の意味は?
「Zoo」の歌詞から感じられる中心テーマは、誰かに決められた枠へ自分を押し込めず、本来の自分を解放することです。
歌詞全文の日本語訳は公式に公開された範囲を超えて掲載できませんが、曲全体には「飼いならされないこと」「野性を隠さないこと」「自由に動くこと」を肯定する言葉が並んでいます。
「野性」は乱暴さではなく、本来の自分らしさ
「Zoo」というタイトルからは、動物園や動物たちの集まる場所が浮かびます。
ただし、この曲で描かれる「野性」は、理性を捨てて暴れることではありません。周囲の期待や社会の型に合わせるため、押し込めてきた自分自身を取り戻す感覚に近いでしょう。
ズートピアの住民は、それぞれの体格や生態に合わせた地区で暮らしています。表面上は多様性が尊重された都市です。
それでも、ウサギは警察官に向かない、キツネは信用できない、肉食動物は危険だという決めつけが残っていました。
続編では、さらに「街にいてよいとされる動物」と、歴史から姿を消した動物の違いが浮かび上がります。
その物語の中で「Zoo」が自由を歌うことは、かなり意味深です。自由とは、好きに振る舞うことだけではなく、存在を隠さなくてもよい場所を得ることなのだと聞こえてきます。
明るい曲調に込められた少し切実なメッセージ
「Zoo」は、まず身体が反応するほど明るくダンサブルな曲です。
シャキーラの声には、聴く人を立ち止まらせず、そのまま通りへ連れ出すような推進力があります。深刻なテーマを重たいバラードで伝えるのではなく、踊れる音楽へ変換した点がガゼルらしいところです。
一方で、自由を強く歌わなければならないということは、自由を奪われたり、自分を隠したりしてきた存在がいることも意味します。
明るいから浅いわけではありません。
むしろ、痛みを抱えたままでも集まり、歌い、踊る。その祝祭性に、『ズートピア2』が目指す共存の姿が表れています。
曲名が「Zootopia」ではなく「Zoo」である意味
ここからは、公式発表ではなく私の考察です。
曲名は都市名そのものの「Zootopia」ではなく、短く切り取った「Zoo」です。
「Zootopia」は、動物を意味する「zoo」と理想郷を意味する「utopia」を組み合わせた名前です。しかし続編では、その理想郷が最初からすべての動物に開かれていたわけではないことが明らかになります。
そこで曲名を「Zoo」まで戻すことで、完成された理想都市ではなく、そこに生きる動物一匹一匹の生命力へ焦点を当てたのではないでしょうか。
立派な理念より先に、生きている存在がいる。
街の名前や制度に収まる前の、むき出しの個性を祝う。そう考えると「Zoo」は、続編の世界観にとてもよく似合います。
「Zoo」と「トライ・エヴリシング」の違いを比較
「Zoo」と前作の「トライ・エヴリシング」は、どちらもシャキーラが歌う明るい楽曲です。
しかし、歌が向いている方向はかなり異なります。
比較項目 トライ・エヴリシング Zoo
作品 『ズートピア』 『ズートピア2』
歌唱 シャキーラ シャキーラ
中心テーマ 失敗しても挑戦を続ける 自分らしさを解放する
主に重なる対象 ジュディの夢と成長 街に生きる多様な動物たち
曲の印象 前向きな王道ポップ リズムを強調した祝祭的ポップ
物語上の意味 夢へ走り出す主人公を支える 枠から飛び出す世界を象徴する
前作は「努力する個人」を支える歌
「トライ・エヴリシング」は、失敗しても挑戦をやめないことを歌った応援歌です。
小さなウサギのジュディが、周囲から無理だと言われながら警察官を目指す物語と強く重なっていました。
ジュディは努力すれば夢へ近づけると信じています。しかし、実際には努力だけでは越えられない偏見や制度の壁にぶつかります。
それでも立ち上がり、間違いを認め、もう一度やり直す。
「トライ・エヴリシング」は、成功を保証する歌ではありません。失敗することを前提に、それでも次の一歩を選ぶ歌です。だからこそ、映画を離れても多くの人の背中に残りました。
続編は「世界の中で自分を隠さない」歌
「Zoo」は、個人の努力からもう少し視野を広げています。
誰かが用意した成功の道を走るのではなく、自分を縛る枠そのものから抜け出そうとする曲です。
前作でジュディは、ズートピアという理想の街へ入るために努力しました。
続編では、その街のルールや歴史自体が問い直されます。そこへ「飼いならされない」という方向性の曲が置かれるため、音楽と物語の変化がきれいに重なります。
- 「トライ・エヴリシング」は、扉を開くために努力する歌
- 「Zoo」は、誰が扉を閉じたのかを問いながら外へ出る歌
私は、この違いが続編としてとても誠実だと感じました。
前作と同じ種類の応援歌を作れば、懐かしさは得られたはずです。しかし制作陣は、ジュディたちが前作と同じ場所にいないことを音楽でも示しました。
どちらが名曲なのか
どちらが優れているかは、簡単には決められません。
「トライ・エヴリシング」には、一度聴けばジュディの列車の旅や、夢へ向かう表情が浮かぶ強さがあります。作品と主人公が一体になった曲です。
一方の「Zoo」は、より広い登場人物と世界へ届く曲になっています。個人の成長を支えるというより、異なる存在が同じ空間で声を上げるための歌です。
聴き手が今どこにいるかによって、響く曲も変わるでしょう。
何かに挑戦している途中なら前作の歌。周囲に合わせることへ疲れ、自分の輪郭を取り戻したいときには「Zoo」が近く感じられるかもしれません。
ズートピア2のサウンドトラックと劇伴の魅力
『ズートピア2』の音楽は、「Zoo」だけで完成しているわけではありません。
劇伴を担当したのは、前作に続いてマイケル・ジアッチーノです。『カールじいさんの空飛ぶ家』『Mr.インクレディブル』『レミーのおいしいレストラン』など、数多くの映画音楽を手掛けてきました。
『ズートピア2 オリジナル・サウンドトラック』は2025年11月21日に配信され、「Zoo」と物語を支えるスコアが収録されています。
前作の音を残しながら新しい世界を描く
続編の音楽で難しいのは、前作らしさを残しながら、同じことの繰り返しにしないことです。
おなじみの人物や街を思わせる音があれば、観客はすぐにズートピアへ帰れます。しかし、新しい地区や爬虫類の歴史を描くには、未知の感触も必要です。
ジアッチーノの劇伴は、その二つを橋渡ししています。
都会的で軽快なリズム、警察ものらしい緊張感、動物たちの動きを思わせるユーモラスな音。そこへ、続編で初めて触れる地域や文化を示す新しい響きが重なります。
画面を見ていると背景の情報量に圧倒されますが、耳もかなり忙しい映画です。困ったことに、忙しいのに楽しい。サウンドトラックを聴き直すと、映像に夢中で拾えなかった音が次々と見つかります。
ジュディとニックの関係を音が補っている
ジュディとニックは、言葉のテンポが違うバディです。
ジュディは感情や目的をまっすぐ表に出し、ニックは冗談や皮肉で本音を包みます。そのため、会話だけを追っていると、ふたりの間にある不安や信頼を見落とすことがあります。
そこで働くのが劇伴です。
軽快な掛け合いの後ろに少し不安定な音を置けば、表面上は笑っていても関係が揺れていると分かります。反対に、言葉が少ない場面で前作を思わせる旋律が流れれば、積み重ねてきた時間が伝わります。
この作品では、セリフが関係を説明しすぎません。
話さない部分を音楽が受け持つことで、ジュディとニックが単なる仲良しコンビではなく、違いを抱えながら相手を選び続けるバディとして見えてきます。
「Zoo」と劇伴は役割が違う
「Zoo」は、作品のテーマを観客へ開放する曲です。
一方、劇伴は、登場人物がまだ言葉にできていない感情や、場面の奥にある違和感を伝えます。
- 「Zoo」:世界全体へ向けた宣言
- 劇伴:人物の内側や歴史を伝える声
- 前作の音楽モチーフ:シリーズの記憶
- 新しい音色:広がった地域と価値観
映画音楽は、印象的な主題歌だけを指すものではありません。
何気ない移動、視線が止まる瞬間、事件の手掛かりへ近づく場面。そうした小さな動きを音でつなぐことで、ズートピアという街が本当に呼吸しているように感じられます。
ズートピア2の音楽から見える作品のテーマを考察
ここからは、公式情報と作品の描写を踏まえた私の考察です。
『ズートピア2』の音楽を前作と比べると、シリーズの問いが「夢をかなえられるか」から、「誰もがその夢を持てる街なのか」へ変化したように感じます。
前作のジュディは、努力によって夢をつかもうとしました。
しかし続編では、街の歴史から排除された存在がいたことに向き合います。すでに街の内側へ入れたジュディは、今度は外側へ追いやられてきた側の声を聞かなければなりません。
これは主人公の成長として重要です。
正義感の強い人ほど、自分が正しい方向へ進んでいると信じたまま、相手の話を聞かずに走ってしまうことがあります。ジュディの速さは魅力ですが、ニックとの関係では、その速さが距離を生むこともあります。
「Zoo」が歌う解放は、ジュディだけの解放ではありません。
ゲイリーをはじめ、これまで都市の物語に登場できなかった存在が、自分たちの歴史を語るための解放でもあります。
「共存」は同じになることではない
ズートピアは、異なる動物が共に暮らす都市です。
けれども共存は、全員が同じ価値観になることではありません。それぞれの違いを消さず、違ったまま同じ場所にいられる仕組みを作ることです。
「Zoo」のリズムには、全員を一列に並ばせる整然さより、異なる動きが同じビートへ集まってくる感覚があります。
私はそこに、作品が考える共存の形を感じました。
同じ踊り方をしなくても、同じ場所で音楽を聴ける。誰かの動きを間違いとして直すのではなく、その違いが場を豊かにしていく。
ガゼルが歌う意味は、ここにあるのではないでしょうか。
前作への懐かしさだけに頼らなかったことが大きい
約9年ぶりの続編では、前作の名場面や人気キャラクターを再登場させるだけでも喜ばれます。
それでも『ズートピア2』は、懐かしさの再現にとどまりませんでした。
音楽も「トライ・エヴリシング」の第二弾を作るのではなく、新しいテーマへ進んでいます。前作の曲を大切にしながら、同じ答えを繰り返さなかった。その選択に、続編を作る覚悟が見えます。
「Zoo」は、前作を忘れさせる歌ではありません。
前作で開いた扉の先に、まだ見えていなかった部屋があることを知らせる歌です。明るく踊れるのに、聴き終わると少し考えたくなる。ズートピアらしい複雑さを、ポップソングの形で軽やかに運んでいます。
ズートピア2主題歌「Zoo」まとめ
『ズートピア2』の新曲「Zoo」は、シャキーラが歌うダンサブルなポップアンセムです。
- 「Zoo」は2025年10月10日にデジタル配信
- 歌唱はガゼル役のシャキーラ
- シャキーラ、エド・シーラン、ブレイク・スラットキンが作詞・作曲
- オリジナル・サウンドトラックは2025年11月21日に配信
- 劇伴は前作に続いてマイケル・ジアッチーノが担当
- 前作の曲は「挑戦」、新曲は「自由と自己解放」が中心テーマ
- 映画ではゲイリーの登場をきっかけに、ズートピアの歴史が描かれる
- 音楽の変化は、個人の夢から社会全体の共存へ広がった物語を表している
前作の「トライ・エヴリシング」が、夢へ走り出すジュディの背中を支えた歌なら、「Zoo」は、街の中で声を失っていた動物たちまでダンスへ招く歌です。
同じシャキーラの歌声なのに、9年前とは見える景色が違います。
ジュディとニックが新しい地区へ足を踏み入れたように、音楽もまた、私たちが知っていたズートピアの境界線を軽やかに越えていきました。エンドロールが終わっても、あの街のリズムだけは、しばらく耳の奥を歩き続けます。
よくある質問
ズートピア2の主題歌は誰が歌っていますか?
『ズートピア2』を象徴する新曲「Zoo」は、ガゼル役を続投したシャキーラが歌っています。
作詞・作曲にはシャキーラのほか、エド・シーランとブレイク・スラットキンも参加しました。
「Zoo」はエド・シーランとのデュエット曲ですか?
メインボーカルはシャキーラで、エド・シーランとのデュエット曲ではありません。
エド・シーランは作詞・作曲、プロデュースに参加し、映画本編には羊のキャラクターとしてカメオ出演しています。
「Zoo」と「トライ・エヴリシング」はどちらもガゼルの曲ですか?
どちらもシャキーラが演じる人気歌手ガゼルに関係する楽曲です。
前作の「トライ・エヴリシング」は挑戦を続ける勇気、新曲「Zoo」は自分らしさや自由を解放する喜びが中心に描かれています。




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